EDRは、エンドポイント側での脅威対策製品で、従来のアンチウィルスを中心としたセキュリティ製品では防ぐことが困難な脅威に対する検知・対応が可能な製品として、国内では2015年より本格的に市場形成された。
標的型攻撃などの昨今のサイバー攻撃の巧妙化、高度化の動きを受けて、未知の脅威や不自然な挙動を検知し、対応を行うという、同市場のニーズは急速に拡大しており、市場への参入ベンダーも増加傾向にあることから、2016年度も同69.5%増と引き続き大幅な伸びが見込まれる。
長期間にわたる標的型攻撃の増加により、事象の発生から数年間、時間軸を遡って調査するネットワーク・フォレンジクス市場もCAGR(2015~2020年度)13.9%と高い伸び率を見込んでいるが、国内で2015年度に急速に立ち上がったEDR市場はこれを大きく上回る37.7%のCAGRで市場が拡大し、2020年度には52億円となると予測している。
今回の発表は、ITRが発行した市場調査レポート「ITR Market View:情報漏洩対策市場2016」に詳細が掲載されている。このレポートには、ディスク暗号化、IRM(Information Rights Management)、メール誤送信防止、データベース監査・保護、データベース暗号化、統合ログ管理、SIEM(Security Information and Event Management)、ネットワーク・フォレンジクス、EDR(Endpoint Detection and Response)の全9分野を対象に、国内59ベンダーへの調査に基づいた2014~2015年度売上げ実績および2020年度までの売上げ予測が掲載されている。