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バーチャルマシン/クラウドシステムソフト市場、2015~20年のCAGRは6.0%――IDCが予測

2015年のバーチャルマシン/クラウドシステムソフトウェア市場は成長が減速

 2015年の国内バーチャルマシン/クラウドシステムソフトウェア市場規模は、前年比5.7%増の552億9,900万円、2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR: Compound Annual Growth Rate)は6.0%、2020年には741億円になると予測している。2015年の国内バーチャルクライアントコンピューティング市場規模は、前年比3.7%増の236億7,000万円、2015年~2020年のCAGRは6.8%、2020年には329億円になると予測している。

 国内バーチャルマシン/クラウドシステムソフトウェア市場は、IDCが国内で調査を開始した2005年から2014年までの10年間二桁の前年比成長率を続けていたが、2015年はそれを達成することができなかった。10年間連続二桁成長自体、ソフトウェア市場の中では他に例を見ないことであったが、2015年は市場の成長が減速した。

 一般にハイパーバイザーと呼ばれているバーチャルマシンソフトウェアによるサーバー仮想化は、すでに多くの企業で導入されサーバーインフラの標準となっている。さらに、デスクトップ仮想化におけるインフラとしての役目も果たしてきたが、仮想基盤の構築に対する投資が一巡したと分析している。2016年以降、仮想基盤の更新や拡張に対する需要を中心に前年比成長率は一桁後半を続けていくとIDCではみている。

 また、当該市場にはOpenStackやDockerに代表されるクラウドシステムソフトウェアが含まれている。2015年時点では、その規模は非常に小さい状況だが、徐々に本番環境での導入事例も出てきており、2016年以降、市場成長の主要因になるとみている。

デスクトップ仮想化はDaaSなどの台頭で成長は鈍化傾向

 クライアント仮想化ソフトウェアである国内バーチャルクライアントコンピューティング市場も、2015年は一桁の前年比成長率となった。長らく市場を支えているプレゼンテーション仮想化の導入が伸び悩み、さらにシンプルなシステム構成によって使用されるソフトウェアの売上単価も下落傾向にある。

 デスクトップ仮想化は高い成長が続いているが、大型案件の減少やDaaS(Desktop as a Service)の台頭で成長は鈍化傾向にある。2016年以降もクライアント仮想化の普及が進み、市場は堅調な成長を続けていくが、バーチャルクライアントコンピューティングシステムの集約化、DaaSやサブスクリプションモデルへのシフトが市場成長の抑制要因になることにも注意しておく必要がある。

 IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーの入谷光浩氏は、「仮想化ソフトウェア市場の成長が落ち着いてきたということは、ユーザー企業のデータセンターにおいて仮想基盤がしっかり形成されたことの表れでもある。次のステップは仮想基盤にコントロール機能を付加したクラウドネイティブシステムへの拡張となる。ソリューションベンダーはOpenStackやDockerなどのクラウドシステムソフトウェアを活用したソリューションを主軸にすべき時期に来ている」と述べている。

 なお、IDCが定義する仮想化ソフトウェアは次の2つの分類で構成されている。

 ・バーチャルマシン/クラウドシステムソフトウェア

 バーチャルマシンソフトウェアは、特定のハードウェア環境の低レベルな機能を利用する、あるいは複数のオペレーティング環境、アプリケーション、アプリケーション開発デプロイメントソフトウェア、システムインフラストラクチャソフトウェアのスタックをサポートするために、ソフトウェアを使って完全なるハードウェアのエミュレーションレイヤーを提供する。

 一般的には、ハイパーバイザーとしても知られており、サーバー仮想化やデスクトップ仮想化、クラウド基盤を実現するソフトウェアである。さらに、クラウドのコンピューティングリソースをコントロールする役割を果たすクラウドシステムソフトウェアも含まれる。ここでは、有償ライセンスもしくは有償サブスクリプションで提供されるソフトウェアのみを売上額のカウント対象としている。

 ・バーチャルクライアントコンピューティング

 従来のデスクトップ環境を改善するための一連のソフトウェアである。この市場は、次の要素で構成されている。

  • バーチャルユーザーセッションソフトウェア(一般にはプレゼンテーション仮想化と呼ばれることが多い):ネイティブ環境への分散を目的として仮想化されたユーザーインターフェースをOS内に構築する。
  • 統合仮想デスクトップ:ホストのハードウェアからOSを切り離し、物理デバイス上で稼働しているOSから特定のクライアント環境を分離するためにハイパーバイザーを利用して仮想化する。
  • その他バーチャルクライアント:アプリケーションをカプセル化しホストOSおよびクライアント環境内で稼動しているその他のローカルなアプリケーションから分離するアプリケーション仮想化を含む。
参考資料:国内仮想化ソフトウェア市場 売上額予測:2015年~2020年(作成:IDC Japan)  

 今回の発表は、IDCが発行したレポート「国内システムソフトウェア市場シェア、2015年:強まるオープンソース戦略」と「国内システムソフトウェア市場予測、2016年~2020年」にその詳細が報告されている。

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