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DevOps実践における壁は「組織」――IDCが国内企業のDevOps実践状況に関する調査結果を発表

DevOpsを実現するための5要素「人、文化、技術、ビジネス、プロセス」

 IDCでは、DevOpsを「ビジネスリーダー、開発、テスト、デプロイ、運用の各チームが一体となってビジネスケイパビリティ(能力)を高め、それを発揮するための方法論と一連のプラクティス(実践)」と定義している。

 すなわち、企業がスピード、生産性、品質などのビジネス能力を高めることを目標とし、ビジネスを支えるソフトウェアの開発から運用までのプロセスを通して複数の組織や担当者が共同で取り組み、そのために必要な方法論と実践をDevOpsとしている。IDCでは、DevOpsを実現するために必要な要素を5つ挙げ、それぞれを実践していくことが重要と考えている。

  • :開発部門と運用部門、さらにビジネス部門が連携してDevOpsチームを構成し、プロセスの標準化と自動化に取り組む。また、DevOpsプロセスを実行するために必要なツールを使用し、ソフトウェアの問題に対応できるスキルを保有している人材がいる。
  • 文化:開発と運用の担当者の間、さらにビジネス担当者も交えてコミュニケーションを図り、共通の責務と目標を持って共同作業を行う。そこではDevOpsの成果に対する統一した評価基準が設定されている。
  • 技術:開発と運用の間でツールの統合や集約に取り組み、DevOpsプロセスの自動化と可視化を行う。そこではソフトウェアやサービスの品質を高めるために、継続的にツールの改善が行われている。また、DevOpsプロセスにクラウドが利用されていると、より効率的となる。
  • ビジネス:DevOps戦略が企業のビジネス戦略の目標を考慮して策定されている。また、DevOpsに対する予算が明示されている。
  • プロセス:開発と運用のプロセスが統一したフレームワークによって標準化、統合化されている。開発ではアジャイルが採用され、運用プロセスとの一体化に向けた取り組みが行われている。

クラウド/モバイルファーストがDevOpsの実践を促進

 DevOpsを実践している企業に対して、取り組むことになった背景について調査した結果、「クラウドベースのアプリケーションのニーズの増加」が28.8%で最も高い回答率となった。また、「モバイルデバイス/アプリケーションのニーズの増加」も25.0%と上位の回答率になっている。

 特に製造/流通/サービス企業では、これらの回答率が30%以上となっている。クラウドやモバイルをベースとしたビジネスサービスが増えており、高頻度リリースや継続的なアップデートへ対応するためにはDevOpsの実践が必要になる。

 また、「自社でのソフトウェア内製開発への取り組み」が26.9%と高い回答率となっている。ビジネスの差別化や競争力の強化を図るために、DevOpsの実践によってソフトウェアの内製化に取り組む企業も増えてきている。

DevOpsの推進役はIT組織のトップやリーダーが担っている

 社内でどのような立場の人がDevOpsの推進役となったのかという点については、ITの総責任者(CIO/CTO/IT部門長など)が36.5%、開発部門の責任者/管理者が29.8%となった。DevOpsを進めていくためには、ITのトップやリーダーによるけん引が不可欠。担当者レベルでの草の根活動も非常に重要だが、組織全体でのムーブメントを起こすにはトップダウンのアプローチが必要とIDCでは考えている。

 DevOpsを実践していく上での課題としては、「IT組織が複雑な構造になっている」が25.0%で最も高い回答率となった。開発や運用、ビジネスなどの各組織が複雑かつ分断されており、十分なコミュニケーションが図られておらず、DevOpsプロセスの標準化や自動化の実現を困難にしているという状況がうかがえる。

 IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ リサーチマネージャーの入谷光浩氏は、「企業はDevOpsを成功させるためには、まずDevOpsがしっかりと機能するような組織を作ることが肝心である。そしてDevOpsの最適なプロセスを探っていく。組織(人)とプロセスがDevOpsのために確立されれば、ツールはより大きな効果を発揮することになる」と述べている。

参考資料:DevOpsに取り組んだ背景に関するユーザー調査結果、回答上位5項目(作成:IDC Japan)  

 今回の発表は、IDCが発行したレポート「2016年 国内DevOps市場アセスメント調査」にその詳細が報告されている。

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