今回の協業により、日本マイクロソフトが提供するクラウドサービス「Microsoft Azure」と、NTT Comが提供するクラウドサービス「Enterprise Cloud」を効果的に組み合わせ、エンタープライズ企業がグローバル全域で一体的に利用できるハイブリッドクラウド基盤として、両社が市場へ展開するという。
また、中堅・中小企業向けには、Office 365による働き方改革ソリューションの提供も新たに開始する。これにより、中小企業からエンタープライズ企業まで、より多くの企業へ迅速・柔軟な事業展開に貢献するとしている。
協業に基づく新たなアクション
1. 「Enterprise Cloud」と「Microsoft Azure」を統合したハイブリッドクラウド
両社は、多彩なメニューにより企業ニーズにきめ細やかに対応可能な「Enterprise Cloud」と、より安価にスケーラブルなコンピューティングリソースを提供する「Microsoft Azure」をシームレスに統合したハイブリッドクラウドサービスを共同開発・提供する。
具体的には4月より、NTT Comが「Azure Site Recovery」「Azure Backup」「Azure Virtual Machines」「Azure Storage」を「Enterprise Cloud」のオプションとして提供開始する。NTT Comが提供する管理ポータル「CMP(Cloud Management Platform)」によるハイブリッドクラウド環境の一元管理、契約からサポートまで一元窓口対応が可能となり、ERPなどミッションクリティカルなシステムにおけるDR環境構築やバックアップを柔軟・迅速に実現できる。
さらに今後は、AIを活用したビッグデータの分析機能といった「Microsoft Azure」の 豊富なPaaSを順次「Enterprise Cloud」のオプションとして加えていく。また、ハイブリッドクラウド環境自体のさらなる利便性・信頼性向上に向けて、SDx技術を活用し、高速・高品質な相互接続環境をオンデマンドで提供できるよう取り組んでいく。
2. 「Microsoft Azure」の運用管理サービスの提供
NTT Comの企業向けICT基盤運用管理サービス「Global Management One」の対象サービスに「Microsoft Azure」(IaaS)を4月1日から追加。「Microsoft Azure」や「Enterprise Cloud」によるハイブリッドクラウド環境において、複雑になりがちな日々の運用業務や、サイトリカバリの定期リハーサルなどのBCP対策までをトータルにアウトソースすることで、運用負荷軽減を含むTCO削減が可能となる。
また、従来「Global Management One」が対象としているOS、DB、Storage、FW、LB、ネットワークなどを含む他のICT基盤も運用アウトソースの対象にすることで、ICT基盤全体のグローバル統一の仕様・品質での運用・管理を実現する。
3. 中堅・中小企業に向けたOffice365による働き方改革ソリューションの提供
NTT Comが提供する各種ネットワークおよびアプリケーションサービスとMicrosoft Office365を連携させ、企業、組織そして社員の生産性を高めるソリューションの展開により、中堅・中小企業の働き方改革の推進を支援する。具体的には、今後次の取り組みを推進する。
- Office365とNTT Comのサービスとを、契約・サポートなどを一元化したシームレスなソリューションとして提供し、クラウドシフト、テレワーク、コラボレーションの活性化を実現
- 両社のクラウドサービスの利用に必要なプロセスを自動化・簡略化し、迅速な事業活動を支援
- NTT Comのコンタクトセンターによる手厚いサポートを提供し、クラウド導入と利用推進を支援
4. 人材育成について
両社は連携し、NTT Comの100名以上のエンジニアに対してマイクロソフトのクラウドサービスの技術習得を進める。