「ITSS+」は、「セキュリティ領域」「データサイエンス領域」のそれぞれについて、具体的な専門分野や業務活動(タスク)、必要なスキルを体系化した指標になる。
主に従来のITスキル標準(ITSS)が対象としている情報サービスの提供やユーザ企業のIS部門に関わっている既存の人材が、「セキュリティ領域」や「データサイエンス領域」のそれぞれに向けたスキル強化を図るための“学び直し”の指針として活用されることを想定しているという。
「セキュリティ領域」は、企業等において、より一層のセキュリティ対策が求められていることを踏まえ、専門的なセキュリティ業務の役割の観点により、経営課題への対応から設計・開発、運用・保守、セキュリティ監査における13の専門分野を具体化した。
これら専門分野は、新たに創設された国家資格である“情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)”が想定する業務を包含している。情報処理安全確保支援士の資格保有者にとっては、実務の場で具体的に自らの専門分野を明示することができる。
また、「データサイエンス領域」は、IPAがこれまで公開してきたITスキル標準(ITSS)には含まれていない新規の領域になる。
この領域は、ビッグデータや人工知能(AI)等、第4次産業革命に向けて必要性の高まりが指摘されており、データサイエンティスト協会との協業により策定した。
IPAでは、2017年4月以降もデジタル変革で求められる人材のスキル類型について検討を続け、政府の第4次産業革命の推進に対応した新たなスキル標準の策定を行う予定だとしている。