「TanQlo」は、企業内にある各種ファイルサーバやWebシステム、IBM Notesなどに格納された業務コンテンツを、任意のキーワードあるいはコンテンツに付けられたタグから横断的に検索可能な業務検索プラットフォーム。企業内に散在する電子ドキュメントをキーワードで検索する「エンタープライズサーチ」の黎明期から15年以上その開発と提案を行ってきたアクセラテクノロジがこれまでの経験を集大成し開発したという。
第1の特徴は、新規に開発した「マニュアルナビ」を搭載していること。「マニュアルナビ」では、業務マニュアルなど関連するコンテンツが何十冊も何百冊も存在し、かつ1冊が何百ページもあるような業務マニュアル群に対して、目的とする1冊にしぼり込み、さらにその1冊の中において、目的の情報が書かれているページへナビゲーションする。またマニュアルがどのように検索され、どのページが参照されたかの統計情報をマニュアル作成者へフィードバックする機能で、マニュアルの継続的な改善を支援する。
第2の特徴は、クラウド時代に対応したシステムのスケールアウトを邪魔しない価格体系。利用者数、検索対象コンテンツ量、サーバ数、CPUコア数等に関わらず、1業務あたり一律30万円(月額)という定額制を実現した。
「マニュアルナビ」は、以下の3つの特徴を持ち、業務マニュアルや製品マニュアルをナレッジとして活用することで、現場の知識底上げや業務の生産性向上に貢献するとしている。
1. 仮想的フォルダ再編成:複雑なフォルダ階層や大量のノーツDBから目的とするコンテンツを特定
ファイルサーバ等による情報共有では、使用しているうちに当初の想定と使い方が変わってきてフォルダ名と中身がマッチしない、またコンテンツを作る立場(例:日付別)と、活用する立場(例:用途別、製品別)で適切な分類法が異なる、部門によって階層やフォルダ名にばらつきがある、等の理由から必要なファイルを探し出すことが困難な状況がよく見られる。一方、そのような状況において、フォルダ体系の再構成を行うのは時間もコストも掛かり、現実的ではない。
「マニュアルナビ」では、ファイルサーバにおけるフォルダやノーツDBを仮想的に再編成し、利用する観点から同種のものを統一されたタグでまとめ上げることで、該当ファイルの特定を容易にする。
また、コンテンツ単位で任意のタグ付けが可能。例えばマニュアルを関連する動画や写真と紐づけることによって、複合型のコンテンツとして活用できる。これまで検索の対象とできなかったイメージ系の素材やバイナリデータもこれにより活用が容易になる。
2. タグを使ったコンテンツ内検索:分厚いマニュアルの中で目的のページを検索
特定のマニュアルを見つけても、その中から必要な情報を見つけるために本文を1から追っていくようでは、手間がかかり現場での活用が定着しなし。「マニュアルナビ」では、目的に応じたタグ情報をハッシュタグを使ってあらかじめマニュアルにページ単位で挿入することで、各ページへのダイレクトな絞込みを実現。
またこのタグは、辞書やルールに従ってページ内コンテンツから自動で抽出し設定することも可能。帳票のような構造を持った文書から特定の項目の値を取り出したり、専門用語集や社内用語集にあるキーワードをページから抽出したり、「AZ-5011-213」といった部品型番や製造番号などをコンテンツ内から拾い上げるなど、ルールに従いタグとして自動設定することも可能。
3. 利用分析機能:マニュアルの継続的改善に向けた活用状況や現場ニーズの把握
大量に存在する業務マニュアルのうち、どのマニュアルがよく使われ、さらにその中のどのページがよく読まれているか、マニュアル作成者はなかなか知る機会がない。そのため現場が知りたい情報と運営側が提供する情報にアンマッチが起きていても気づくことができない。
「マニュアルナビ」の利用分析機能では、利用者がどのようなキーワードで情報を探しているのか、その結果としてどのページが頻繁に見られているのかを把握することができる。検索されているのに結果が0件となるキーワードがあれば、関連するコンテンツを追加する等、分析結果をもとに利用者とマニュアル作成者のニーズのアンマッチを解消し、マニュアルを継続的に改善していける。