前回、クラウドサービスの利活用に際しての“不安の正体”について整理し、そのうえで、企業が正しく対策を行えばその不安については払拭できる旨を説明しました。そして、その対策の前提として、事前に踏まえておくべきであるのが「責任分界点」です。つまり、企業側とクラウドベンダー側の責任範囲を明確にし、クラウドベンダー側でフォローされない範囲を正しく理解し、そのうえで企業がセキュリティ対策等を含めた各施策を講じる必要があるということになります。今回はクラウドサービスの特徴(SaaS、PaaS、IaaS)を改めて確認したうえで、各クラウドサービスにおけるクラウドベンダー側/企業側それぞれの責任範囲の分界点(以降、責任分界点)を整理し、企業側で対応すべき事項/注意すべき事項について解説します。
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宮脇 篤史(ミヤワキ アツシ)
KPMGコンサルティング株式会社 ディレクター国内システムインテグレーターにて業務用システムの企画・開発・運用および一連の管理業務に従事した後、2006年にKPMGビジネスアシュアランス(現KPMGコンサルティング)に入社。同社にてシステムリスク管理態勢の構築支援やシステム導入プロジェクト管理、シス...
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