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クラウド導入でも使える、要件定義のポイントを解説――利用部門から要求を引き出すには≪情報システムの基礎知識≫

 デジタル社会と言われる現代では、企業が生き残るためにIT技術を活用することが必須となります。なかでも、企業の「情報システム部門」はIT活用を推進する上で、重要な役割を担うようになってきています。今回は新しい業務システムをクラウド上に構築する、あるいは既存のシステムをクラウド上に移行することを採り上げて、まずは「要件定義で注意すべきこと」について、次に「クラウド上にシステムを構築していく際の進め方・ポイント」についてお伝えします。

要件定義で注意すべきこととは?

1.要件定義とは

 これまでの連載でも説明してきたとおり、システム開発は設計~製造~テストという工程を経て進められます。要件定義は設計の前にある工程のことです。

出典:富士通ラーニングメディア作成[画像クリックで拡大表示]

 家を建てる話しに例えれば、要件定義は家の設計をする前段階、つまり設計書に反映すべき事柄を確認しておく工程ということになります。例えば「同居する家族は何人か」、「将来的には何人になるか」、「何階建てにするのか」、「部屋の間取りや各部屋の大きさをどうしたいのか」、「駐車場は必要なのか」、「庭は必要なのか」などを把握してから設計に入らないと、何度も設計をやり直すことになります。

 システム開発の場合も同様で、設計前に反映する事柄を検討しておく必要があり、それを要件定義といいます。要件定義によって確認しておくべき事柄は大きく2種類あります。「商品を検索する」、「注文をする」といった機能要件と、「何人が同時にシステムを利用するか」、「システムの稼働時間をどこまで確保するか」、「セキュリティ対策はどこまで求めるか」といった性能、品質などの非機能要件の2つです。

出典:富士通ラーニングメディア作成[画像クリックで拡大表示]

2.要件定義に失敗すると、どのような悪影響が出るのか

 設計前に要件定義をしなかった場合、一体どのような問題が起こるのでしょうか。考えられる問題は、

  • 設計が何度も変わってしまい、予算やスケジュールが守れなくなってしまう
  • 完成させたシステムを業務に組み込もうにも、機能不足や性能不足、品質不良などのため業務が成り立たない
  •  顧客にサービスを提供できない、長時間待たせるなど多大な迷惑をかける
  •  集客数や売上額など、当初期待していたビジネス上の成果が得られない

など、ビジネス的な観点でも非常に深刻な問題を引き起こしてしまいます。このような失敗を防ぐためにも、これから挙げるポイントをしっかり念頭に置いておきましょう。

次のページ
要件定義をどう進めればよいのか、ポイントを解説(続き)

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この記事の著者

見越 孝介(ミコシ コウスケ)

 株式会社富士通ラーニングメディア ナレッジサービス事業本部 第二ラーニングサービス部。仮想化(VMware)やクラウド(AWS/ニフクラ/K5)など最新技術系のインストラクターとして、 講習会での教育を担当。 インストラクターとして講習会に登壇する傍ら、研修用プラットフォーム「クラウドラボ」の 構...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

海老原 孝徳(エビハラ タカノリ)

 株式会社富士通ラーニングメディア ナレッジサービス事業本部 第一ラーニングサービス部。主に情報戦略、要件定義、プロジェクトマネジメント等の分野の研修講師、コース開発を担当。IPA情報処理技術者試験 試験委員。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/10746 2018/06/15 06:00

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