SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

DB Press

SAP Leonardo Center Singaporeが開設、APJ地域の顧客のデジタル変革を支援


 2018年5月8日、SAPは世界で5番目となる「SAP Leonardo Center Singapore」を開設した。今回のLeonardo Centerの開設は、アジア太平洋地域及び日本(APJ)にある3つのイノベーションセンターと4つのSAP Labsに新たに追加されるもので、これらによりSAPにおけるデジタル変革のソリューションの拡大を目指すことになる。

デジタル変革を顧客やパートナーと共にエコシステムで実現させる場所

 SAP Leonardo Center Singaporeの開設に合わせ、現地シンガポールではプレス、アナリスト向けにラウンチイベントが開催された。基調講演に登壇したSAP Asia Pacific Japanのプレジデント スコット・ラッセル氏は、SAP Leonardo Center Singaporeで顧客のデジタル変革をさらに支援できると語る。

SAP Asia Pacific Japanのプレジデント スコット・ラッセル氏
SAP Asia Pacific Japan プレジデント スコット・ラッセル氏

 「SAP Leonardo Center Singaporeは、APJ地域の顧客のデジタル変革を拡大するためのセンターです。顧客はもちろん、パートナーや研究機関なども集う場となります。我々は、デジタル変革に必要なもの全てをここに集めます。それらを使い、どうすればデジタル変革ができるかを顧客に提案します」(ラッセル氏)

 Leonardo Centerでは、ベンダーであるSAPが顧客に対し一方的に製品やソリューションを提案するわけではない。テクノロジーパートナーやソリューションプロバイダーも含め、顧客と共にさまざまなアイデアを出し合いながらデジタル変革を進めることになる。参加する人たち全てによる、エコシステムの形デジタル変革を目指すのだ。

 このLeonardo Centerは、既にシンガポール以外にも4つの拠点がある。それぞれをネットワークして活用できるのも特長だ。アジア地域にはインドにもLeonardo Centerがあり、当然ながらシンガポールのセンターはこことも連携していく。SAPではLeonardo Centerで顧客のデジタル変革を支援するだけでなく、多くの学生たちにLeonardoのさまざまな技術を学んでもらうために、大学とのアライアンスプログラムも実施している。既にAPJの地域で170万人もの学生がこのプログラムで新しい技術を学んでいる。「SAPにとって学生たちに教育することは、デジタル変革において後々大きなメリットになると考えています」とラッセル氏。

 既にAPJの地域において、SAPが顧客のデジタル変革を支援した事例がある。大きな地震災害を経験した日本の事例として紹介されたのは、白山工業とのパートナーシップで実現しているスマートフォンを地震計にする取り組みだ。これは個人が所有するスマートフォンを地震計にするものだ。それにより、人々が働くビル内などでも地震の震度を測れるようになる。街中のきめ細かいレベルで震度を把握することで、個々のビル単位などで危険を予測し、そこで働く従業員などの適切な避難指示ができるようにするのだ。

 もう1つドイツにおけるデジタル変革の1つとして紹介されたのが、スマート車椅子の事例だ。これはLife & Mobility社とSAPの協業で実現したものだ。車椅子に圧力や温度などさまざまなセンサーを付け、1日に40万ものデータを収集する。収集したデータを分析し、得られた知見から車椅子の利用者の体験を向上させる取り組みだ。このスマート車椅子の取り組みを応用すれば、オフィスなどで長時間座っている人の体験を向上させることも可能だろう。さらにはトラック輸送などで長距離を長時間運転するドライバーの体験を向上することにも応用できる。

次のページ
SAPの製品ありきではない、デザインシンキングで自由にデジタル変革を考える

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/10786 2018/06/04 13:53

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング