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AIブームの背景
最近、「AI」という単語を見聞きする機会が多くなりました。その波はIT業界に留まらず、テレビでも特集が組まれたり、CMで商品のキーワードとして用いられるなど、世の中全体のブームと感じている方も多いのではないでしょうか。ITRの「IT投資動向調査2018」を見ても、AI/機械学習、そしてディープラーニングが新規投資対象分野として大きな注目を浴びていることがうかがえます。
これまでにも推論・探索やIF~THENベースのエキスパートシステムを利用した小さなAIブームがありましたが、実用的でなかったり、実際に運用するには多くの人手が必要だったりと、AIという単語から連想される、まるでコンピュータ自身が考えているような振る舞いには到底及びませんでした。
しかし、2012年にGoogleからコンピュータに大量の猫の画像を与えることで、コンピュータ自身が猫の特徴を理解し、猫の画像を認識できるようになるという研究結果が発表されました。この裏側で利用されている技術がディープラーニングです。また、2015年にはGoogle傘下のDeepMind社が開発したAlphaGoという囲碁AIが人間のプロ囲碁棋士に勝利しました。このAlphaGoにもディープラーニングが使われていました。AIが人間のプロ棋士に勝利するにはあと10年はかかるだろうと言われている中での勝利はとても大きな話題になりました。
このようなAIにとっての明るい話題が重なったことでディープラーニング技術に注目が集まり、昨今のAIブームに繋がっていきました。