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クラウディアン、「交通量自動計測機能」をエッジでAI処理する「AI BOX」に搭載するベータ版製品を提供開始

2018/09/13 13:30

 クラウディアンは、データ生成現場(エッジ)でAI処理を実行する小型装置「CLOUDIAN AI BOX」の第1弾ソリューションとして、同社が開発した「交通量自動計測機能」を予め搭載した「Smart Traffic(スマトラ)」のベータ版を提供開始すると発表した。

「Smart Traffic」による交通量自動測定

 「Smart Traffic」は、道路や交差点の撮影映像から、AI(人工知能)のなかでも最近注目を集めるディープラーニングによる画像認識で車両を検出したうえで、車種を分類し、新たに開発した映像に写る走行車両画像の追跡技術により、車線別に走行車数と平均速度を測定するソリューションになる。

 これを高速計算処理用GPUとLTE/WiFi通信機能内蔵、カメラ接続機能付きの「エッジAI」実行用小型装置である「AI BOX」に予め搭載した製品として提供する。

「Smart Traffic」のメリット

 ・設置が容易:設置場所や固定通信回線手配を気にすることなく、既存または新規設置ビデオカメラ映像だけで交通量計測

 ・走行車種認識:AI画像認識により大型(バスとそれ以外)と小型の車種を自動認識

 ・交差点計測:車両の移動経路が複雑で、目標物がない道路や交差点でも計測

 ・走行車両追跡:撮影映像から車両を認識して走行経路や軌跡を取得

 ・走行車両再認識:大型車の背後に隠れ再度出現する等の車両を同一と再認識(近日リリース予定)

従来の交通量計測に関する課題

 これまでの交通量計測には、次のような課題があった。

 (1) 人手による計測における課題

 これまで交通量計測の多くは、特定の期間を定め人がカウンターを使い測定していた。そのため、期間限定の統計的な調査が中心で、人数と測定期間に応じた作業委託費がかかり、災害時などの緊急調査手配に苦労するなど、各種制約があった。

 (2) センサーによる計測における課題

 センサーを使う交通量計測は、設置コストがかかるため測定場所が限られており、点の測定であるため走行車両を追跡するものではなかった。

 (3) 画像認識による計測における課題

 従来型の画像認識は、主に直進道路における渋滞等の通過車両数の測定に使われており、場所ごとに車線が異なる交差点では設定の手間がかかることや、バスやトラックの背後に隠れたのち再度出現する車両を2重に数えてしまうといった課題などがあった。

「Smart Traffic」今後の展開

 「Smart Traffic」は、2016年9月に実施した「AIを活用しカメラ映像から走行車種を認識しターゲット広告を配信へ」における実証実験の成果を、公的機関から受託した交通量自動計測プロジェクトに応用し、そこで得た2年間に及ぶ経験や知見を基に改良を重ね、より使いやすく、汎用的な製品にしたもの。

 現時点で、「Smart Traffic」はベータ版だが、交通計画、交通調査、交通渋滞・安全対策、交通施設計画等を実施する企業組織などを中心に利用してもらい、日本全国の道路や交差点における実証を続け、来年度早々には正式版として広く発売する予定だという。また、今後とも、汎用的なAIソリューションを「AI BOX」搭載済製品として提供していくとしている。

 なお、「AI BOX」が集める現場の最新データをオブジェクトストレージ製品「CLOUDIAN HYPERSTORE」に保存しAIの再学習に使うことで、認識精度を持続的に高めるAI再学習サイクルを実現できるという。

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著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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