2025年1月16日、明治安田生命保険(以下、明治安田生命)とアクセンチュアは、協業に係る記者発表会を開催した。
両社は、明治安田生命における全社横断的なデジタル技術の活用に向け、パートナーシップを締結。契約期間は2030年3月までの5年間で、投資額は300億円を想定しているという。
明治安田生命では従来より、日常業務を支援する同社版Chat-GPTや、コールセンターにおける顧客応対メモの自動作成、営業担当者の顧客対応を支援する「デジタル秘書 MYパレット」などを活用していた。
それらの取り組みを進める中、「当社だけでは、知見・人材・基盤の3つが不足している状況だった」と永島氏。この課題を解決すべく、アクセンチュアとともに「生成AIを活用するための態勢・基盤づくり」「生成AIの活用を前提とした業務プロセスへの変革」を推進していくと説明した。
具体的な施策は以下のとおり。
ビジネス・業務の変革
従業員の能力拡張や生産性向上などを目指す。具体的には、デジタル秘書 MYパレットの機能を拡充し、営業以外にもヘルスケアや法務、教育などの領域でも支援を行えるような基盤を整えていくとのことだ。
デジタル人材の育成
本社および各営業所で、デジタル人材を育成。全社横断DXをリードする中核メンバー300名を育成するとしている。なお、300名という人数は最低基準であり、規模は順次拡大予定だという。
文化・基盤の変革
アクセンチュアが提供するAIプラットフォームなどを活用し、データ駆動型経営の基盤構築を進める。AI基盤については、社員5万人の利用に耐えうる拡張性を持ちながら、ハルシネーションといった生成AIのリスクに対応するための、“責任あるAI”を実現する機能も具備したプラットフォームを活用するとのことだ。
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