SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

DB Press

サティア・ナデラ氏登場、「最高のVMwareと最高のAzureをすべての顧客が使えるようにする」

Dell Technologies Worldレポート


 Windowsを提供するMicrosoftとPCを提供してきたDellは、長きにわたり強固なパートナーシップを結んできた。この関係性はEMCを統合したDell Technologies体制になっても変わらず、関係性はさらに深まっている。それを証明するかのように、Dell Technologies World 2019の基調講演ステージには、MicrosoftのCEO サティア・ナデラ氏が登場。両社の新たな関係性の強化について語った。

AzureでもVMware Cloud Foundationをネイティブにサポート

MicrosoftのCEO サティア・ナデラ氏が登場
MicrosoftのCEO サティア・ナデラ氏(向かって左)が登場
(中央はデル氏、右はゲルシンガー氏)

 今回のDell Technologies Worldでは、Dell Technologiesのマルチクラウド戦略が改めて示された。Dell EMCのハードウェアとVMwareを組み合わせた「Dell Technologies Cloud」で、エッジ、コアの高性能なコンピューティングを包括的に管理できる環境をまずは提供する。それに加え、さまざまなパブリッククラウドとそのエッジ、コア環境を連携できるようにする。パブリッククラウドとVMwareベースのエッジ、コア環境をシームレスに連携させるには、VMwareのクラウド管理機能を統合化した「VMware Cloud Foundation」がサポートされている必要がある。

 パブリッククラウドのIBM Cloudでは、2017年2月に「VMware on IBM Cloud」という形でいち早くVMware Cloud環境がIBM Cloudで利用できるようにした。Amazon Web Servicesもそれから少し遅れて「VMware Cloud on AWS」という形で、VMware vSphereベースのオンプレミス環境をAmazon EC2ベアメタルインフラストラクチャで動作させられるサービスの提供を始めている。

 Microsoftについては、独自のハイパーバイザーを提供していることもあってか、若干対応が遅れた。VMwareのハイパーバイザーを搭載したAzureのベアメタルサーバーに、オンプレミスで稼働するVMwareインフラをそのままホストできるサービスについては2018年より提供していた。先行する2社には後れを取ったが、そこからさらに1歩踏み込んでMicrosoft AzureでもVMware Cloudのサービスを開始することを今回明らかにした。

「我々は、長年に亘り一緒にソリューションを提供していきました。これからは、さらにITインフラの柔軟性が必要になります。ビジネスを前に進めるための柔軟なインフラが必要なのです。そのために我々は最高のVMwareと最高のAzureの、いいとこ取りをしたインフラをすべての顧客が使えるようにします」とナデラ氏は語る。これはVMware Cloud FoundationをAzureに持ち込むことにより実現するものだ。

 一方、VMwareのCEOであるパット・ゲルシンガー氏は「これからはシームレスなハイブリッドクラウドが必要になります。それが本当の意味でマルチクラウドのソリューションとなるのです」と言う。VMware Cloud FoundationがAzureでサポートされることで、シームレスなハイブリッドクラウド環境が実現でき、それが顧客が望むマルチクラウド環境を実現することになる。そのためにMicrosoftとVMwareの新たな協業体制を、古くからMicrosoftと強力なパートナーシップを築いてきたDell Technologiesが仲立ちしたというわけだ。

 具体的には「Azure VMware Solutions」という形で、Azureの上でVMware Cloud Foundationがネイティブにサポートされることになる。これによりユーザーは、単なるVMwareハイパーバイザーの環境ではなく、AzureのクラウドでVMware Cloudの環境を選択できるようになる。オンプレミスのVMware Cloudで動いているワークロードを、インフラのアーキテクチャやアプリケーションを変更することなくAzureに移行でき、Azureに移行することでVMwareベースのアプリケーションとAzure上のAIや機械学習、IoT機能などを容易に統合できるようにもなる。

 Azure VMware SolutionsはMicrosoftが提供するサービスラインナップに加えられ、その機能の開発はVMware Cloudのパートナーである「CloudSimple社」とDell Technologiesファミリーの「Virtustream社」の2社がサポートする。CloudSimple版のVMware Cloudのサービスは既に提供可能となっており、Virtustream版は今年後半から提供される予定となっている。

次のページ
Workspace ONEにMicrosoft 365、Office 365、そしてActive Directoryも設定済みで提供

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/12035 2019/05/22 12:10

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング