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サイロ化という「RPAの罠」を解決──Kofaxが日本での展開を本格化

edited by Operation Online   2019/11/14 11:00

 「RPA導入は進んだが、部門ごとの分断化など課題が多い。より包括的なソリューションが必要だ」と語るのはKofaxのレイノルズ氏。ドキュメントや電子データの処理などのキャプチャ市場で高いシェアを築いてきたKofaxが、日本市場での展開を加速させようとしている。同社の提唱する「インテリジェント・オートメーション・プラットフォーム」に関する会見の内容をお届けする。

組織の分断課題に応えるインテリジェント・オートメーション

 Kofaxはインテリジェント・オートメーション(IA)分野で長年の経験と実績を持つ米国企業。近年では、デジタルトランスフォーメーションのためのRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)、認知的キャプチャやビジネスプロセス改善などを事業領域としている。そのKofaxの本国の最高経営責任者、レイノルズ・C・ビッシュ氏と、日本の支社長である荒川勝也氏による会見が、2019年11月13日におこなわれた。

 Kofaxは世界35カ国以上で2500名の従業員、30年以上の歴史と25000社の導入企業を持つ。30年の間、ドキュメントや電子データの処理などのキャプチャ市場に力を入れ、同市場でのシェアは28%にのぼる。

 そこからさらに拡大・深化させた事業領域が「インテリジェント・オートメーション・プラットフォーム」の分野だ。

Kofaxインテリジェント・オートメーション・プラットフォーム

Kofaxインテリジェント・オートメーション・プラットフォーム

「RPAなどオートメーション化は進んだが、事業部を横断・連携していない。結果的に分断やサイロ化が生じている。この課題を解決するためのより包括的な技術がインテリジェント・オートメーション・プラットフォームだ」とレイノルズ氏は説明する。

 Kofaxのインテリジェント・オートメーション・プラットフォームは、1)電子署名、多機能プリンター、モバイルデバイスなどを活用した処理、2)プロセスのパフォーマンスの分析、3)RPA、4)コンテンツを抽出して内容を把握するコグニティブキャプチャ、5)複数のワークフローによるプロセスオーケストレーション、などの機能を統合したものとなり、これらをオンプレミス、クラウドの両面から提供していく。最新の強化ポイントは、センチメント分析、非構造化コンテンツからの「人・場所・物」の抽出などのコグニティブ技術だ。

Reynolds C. Bish(レイノルズ・C・ビッシュ) 米国 Kofax Inc.最高経営責任者(CEO)

Reynolds C. Bish(レイノルズ・C・ビッシュ) 米国 Kofax Inc.最高経営責任者(CEO)

日本市場での金融大手のリピート導入が順調

 日本においても、直接販売、代理店販売やOEMを通じて市場に製品を提供してきており、1000社以上の導入実績を持つ。とくに日本での近年の成長は著しく、2019年1月〜9月期の対前年比売上成長率は70%、7〜9月の同成長率でみれば305%、2019年12月末では、同成長率100を超える見込みだという。日本での導入では、三菱UFJファイナンシャルグループ、広島銀行、大樹生命、ゆうちょ銀行などの金融系が目立つ。

導入企業の一部

導入企業の一部

 今回、日本市場を戦略的に強化する狙いで、新しいマネジメントチームを整えた。2019年9月からKofax Japanの代表取締役社長に就任した荒川勝也氏は、デロイトコンサルティング、EMC、シマンテック、オープンテキスト、モバイルアイアン、チェックポイントなどで要職を歴任してきた人物。

荒川 勝也 Kofax Japan株式会社 代表取締役社長

荒川 勝也 Kofax Japan株式会社 代表取締役社長

「新規導入も順調だが、重要視しているのはリピート購入。三菱UFJファイナンシャルグループなどリピードが順調だ。特にガバナンス重視の金融機関では、オンプレミスを評価する声も多い。」(荒川社長)

 RPAの導入が盛んになる前から、BPM(ビジネスプロセスマネジメント)を重視し、一気通貫の自動化処理のためのノウハウ・経験を蓄え、必要なテクノロジーの取得のための企業買収も積極的におこなってきたという。

 真の意味での「未来の働き方」は、インテリジェントオートメーションによって実現すると同社は言う。現在、製品は英語バージョンが中心だが、今後は日本語化も取り組む。目的はインテリジェントワーカーの生産性をより向上させること。「各組織のプロセスをつなぎ企業と顧客、従業員のエンゲージメントによるエコシステムを築いていきたい」とレイノルズ・荒川両氏は強調した。



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