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DX時代に「企業」と「人と組織」はどう変わるべきか?『THE MODEL』著者・福田康隆氏に訊く

  2020/05/15 09:00

エンタープライズITとマーケティングの相似点

福田氏:まさに、私がマルケトに入りマーケティングの勉強をしていたころ、エンタープライズITとマーケティングは似ているなと感じました。マルケトのサービスを日本へ導入しようとしていたころ、よく言われたことがあります。「日本の企業の中でマーケティングを担当している人は少なく、基本は広告代理店に任せているので、こうしたツールを導入させていきたいなら、まずは広告代理店に行く必要がある」と。

 これは、私がセールスフォース・ドットコムでサービスを日本へ導入していこうとした時に言われたこととそっくりなんです。「日本でこうしたサービスを企業に導入させたいなら、まずはSIerさんに行かないとだめだよ」と。

押久保:同じですね。

福田氏:同じです。そして両方とも同じようなタイミングで変革が起きてきたと感じています。自社でノウハウを蓄積していく流れになり、パートナーとの関係性も変わってきました。ITでいうと、AWSやAzureなどのCloudを利用するケースが増えたことに伴い、従来とは違う新しい種類のパートナー企業が登場してきました。マーケティングも同様に従来型の代理店ではなく、デジタルエージェンシーが台頭してきました。企業の内部変革の結果、パートナーにも新興勢力が生まれてきたわけです。

押久保:企業がITやマーケティングを自社で見ていく方針になれば、パートナーであったSIerやエージェンシーも別の価値や武器を持たなくてはいけなくなる。そこにいち早く登場したのが、これら新興勢力ですね。

福田氏:エンタープライズにおける従来のプレイヤーも、顧客が望むならオンプレミスもクラウドもやりますといった時代もありましたが、そのほとんどが失敗しました。まずオンプレミスとクラウドでは、求められる人材やカルチャーが違う。結果として思い切った投資ができず、一つに集中した新興勢力の多くが勝ち筋を見いだすことになりました。今では従来型のプレイヤーもクラウドにシフトしていますよね。


著者プロフィール

  • 中村 祐介(ナカムラ ユウスケ)

    株式会社エヌプラス代表取締役 デジタル領域のビジネス開発とコミュニケーションプランニング、コンサルテーション、メディア開発が専門。クライアントはグローバル企業から自治体まで多岐にわたる。IoTも含むデジタルトランスフォーメーション(DX)分野、スマートシティ関連に詳しい。企業の人事研修などの開発・実施も行うほか、一般社団法人おにぎり協会、一般社団法人日本編集部の代表理事として、日本の食や観光に関する事業プランニングやディレクションも行う。

  • 押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

    メディア部門 メディア編集部 部長/統括編集長 兼 EnterpriseZine編集長 1978年生まれ。立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、『MarkeZine(マーケジン)』の立ち上げに参画。2006年5月のサイトオープン以降、MarkeZineの企画・運営を一貫して担当。2011年4月(当時32歳)にMarkeZineの3代目編集長となり、2015年4月からは第2メディア編集部 部長/MarkeZine編集長/マーケティング広報課課長を兼任。2019年4月よりメディア部門 メディア編集部 部長/統括編集長に就任。9月よりEnterpriseZine編集長も兼任。各メディア編集長と連携し、翔泳社が運営する全メディアの価値向上を図っている。

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連載:全ての会社がテックカンパニーになる時代~福田康隆と探るDX最前線
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