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週刊DBオンライン 谷川耕一

Google、IBM、MS、Oracle、AWS──各社のマルチクラウド戦略の違いとは

 エンタープライズITの世界では、昨年くらいからマルチクラウドが新たなキーワードとなっている。これまでのマルチクラウドは複数のSaaSを利用しているか、Amazon Web Services(AWS)とSalesforceなどを組み合わせて利用する程度のものだった。昨今話題となっているのは、コンテナ技術やKubernetesを活用する新たなマルチクラウドの形だ。

Google、IBMが進めるマルチクラウドの形

 コンテナ、Kubernetesの技術を用いたマルチクラウドを進めているのがGoogle Cloudだ。Anthosはマルチクラウド環境でKubernetesクラスタを統合的に管理するプラットフォームで、2020年4月、Anthosのマルチクラウド環境対応版の一般提供の開始をGoogle Cloud blogで明らかにした。今回提供するのは「Anthos for AWS」で、これを使えばAWSの上でAnthosを使ってクラスタによる高可用性構成、自動スケーリング、Amazon VPCに導入し既存のAWSサービスとの連携などが可能だ。Google Cloudの上で動くAnthosであってもAnthos for AWSでも、Google Cloud Consoleを使い一元的な管理ができる。

 Googleは今後、他のクラウドサービスにもAnthosを対応させていく。このように自社のクラウドだけでなく、オンプレミスや他のクラウドでも動くプラットフォームを提供するのが、Googleのマルチクラウド戦略だ。そして、Googleと同様なマルチクラウド戦略の方向性を取っているのがIBMだ。

 IBMはRed HatのOpenShiftベースの環境について、IBM Cloud以外のクラウドでも利用できるようにしている。たとえばコンテナ化されたソフトウェア群である「IBM Cloud Paks」は、IBM CloudだけではなくAWSやMicrosoft Azureなど他社クラウドサービスやオンプレミスでも稼働するようにしている。その中の1つが、AI向けにデータを整備するのに役立つ分析プラットフォーム「IBM Cloud Pak for Data」だ。これは、既にAWS上での利用をサポートしている。

 さらに先日開催されたIBMのバーチャルイベント「IBM Think Digital」では、「IBM Cloud Satellite」を新たに発表した。これは同社のハイブリッド、マルチクラウド戦略を支えるツールの1つで、さまざまなところで動くRed Hat OpenShiftの環境を一元管理するIBM Cloud上のサービスだ。IBM Cloud Satelliteは、日本においては2020年第3四半期に提供予定だ。IBMも、自社のクラウドサービスだけでなく他のクラウドサービス環境への対応をRed Hat OpenShiftを元にして積極的に進めている。

 こういったマルチクラウドの動きに対し、AWSは他からマルチクラウドの対象として真っ先に選ばれる立場だ。AWS自身は、マルチクラウドを積極的に推進しているようには見えない。もちろん同社のサービスに欠けているSalesforceなどのSaaS領域とは、協業、連携する動きを見せている。しかしながら、AWSのサービスをGoogle CloudやIBM Cloudで動かそうとはしていない。

 AWSは、AWS Outpostsの提供などでハイブリッドクラウドやエッジコンピューティングに対応する姿勢は見せている。コンテナやKubernetesのサービスももちろんあり、その上で開発されたアプリケーションは他のクラウドでも動かせるだろう。とはいえこれらは、低レイテンシーでの利用やコンテナ技術の利用といった、顧客ニーズに対応するものだ。AWSの利用でも結果的にマルチクラウドの形になるかもしれないが、あくまでも顧客には自社クラウドサービスを主として使ってもらうのがAWSの戦略だろう。

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MicrosoftとOracleが進める相互接続でのマルチクラウド

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

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