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アレン・マイナー氏がDXの本質を指摘 日本企業には1,000年以上変化し続けている歴史があるとエール


 DXという言葉がバズワード化しているが、その本質的な意味とは何だろうか。日本オラクルの初代代表でもあり、投資家としても著名なアレン・マイナー氏とIPA(情報処理推進機構)でDX推進を行っている境 真良氏。そして、サンブリッジ 代表取締役社長の梶川 拓也氏が、10月22日に開催された「CEATEC 2020 ONLINE」でディスカッションを行った様子をレポートする。

日本のDXはここが変

サンブリッジコーポレーション サンブリッジグループ代表 アレン・マイナー 氏(左)独立行政法人情報処理推進機構 参事 社会基盤センターDX推進部長 境 真良 氏(中央)株式会社サンブリッジ 代表取締役社長 梶川 拓也 氏(右)

サンブリッジコーポレーション サンブリッジグループ代表 アレン・マイナー氏(左)
独立行政法人情報処理推進機構 参事 社会基盤センターDX推進部長 境真良氏(中央)
株式会社サンブリッジ 代表取締役社長 梶川拓也氏(右)

 ディスカッションの冒頭、いきなり話題として挙がったのがDXという言葉自体が変だということ。マイナー氏は「DXという言葉はアメリカでは通じない。デジタルトランスフォーメーションというのが一般的です」と紹介した。IPAに参画して以来、世界中のDX情報を調べているという境氏によると、日本以外ではナイジェリアくらいしかDXという単語が使われていないという。

 また、DXが意味するデジタルトランスフォーメーションという言葉に関しても「オラクルに在籍していた頃から感じているが、IT業界では5年周期くらいで新しい言葉が誕生する。キーワードが変わったとしても、効率化を追求するという本質的な部分では一緒」とマイナー氏は説明した。

 次に梶川氏がアメリカにおける具体的なDXの事例をマイナー氏に訊いた。1960年代は会計システム、1970年~1980年代はプロセス管理というように、時代に応じて変革のポイントがあるとし、マイナー氏は「アメリカにおけるDXのムーブメントをリードしているのは、セールフォース・ドットコム。最後まで効率化できていなかった顧客接点の部分をSaaS化して、より密で効率的なものにしてきた」と紹介した。

 DXという言葉を聞くと、どうしてもIT事例ばかりを思い浮かべてしまうが、本質的にはトランスフォームする部分が大切になってくる。その一例として、マイナー氏はブロックバスターがNetflixに淘汰された事例を挙げた。

 ブロックバスターとは、アメリカにおいてビデオ・DVDのレンタルチェーンを展開し、一時は世界中で6万人以上の従業員を抱えるほどの事業規模を誇っていた企業のことだ。しかしながら、2013年に倒産している。NetflixやHuluといった、いわゆるインターネット動画サービスの台頭が原因だとされているが、マイナー氏はこの結果ではなく経緯こそが重要だと語る。

 「Netflixはいきなりインターネットで動画を配信したのではなく、DVDを借りる仕組みをオンライン上で作った。これによって、店舗に縛られることなく、あらゆるジャンルのDVDを用意することができたから流行した。つまり、一部をデジタルトランスフォーメーションしたことで人気が出たということ。どのようにDXを進めていくのかという議論が先にあるべきで、この過程を経ずにDXが進むことが多い」とマイナー氏は強調した。

 さらに同氏は、日本においてDVDのレンタルチェーン店を展開するTSUTAYAがNetfflixに淘汰されなかったことについても言及した。淘汰されなかった要因としてNetflixの上陸が遅かったこと以外にも、インターネット動画サービスを始めるにあたって、店舗ではカフェスペースを提供したり雑貨を販売したりと、空間そのものを売りにするユニークな取り組みが成功していると指摘した。

 これは顧客との接点を常に持ち続けているからできたことだとし、「一番言いたいのは、日本人はIT分野ではすぐにアメリカの真似をするということ。もし、TSUTAYAがアメリカの真似をしていたらブロックバスターと同じように淘汰されている。理解しながら良いところだけを活かすというのが日本の良いところ。これを忘れてはいけない」とマイナー氏は述べた。

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行政のデジタル化で民間も変わる

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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

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