3Dゲーム広告配信の効果計測のスタンダードを築く

アドフラウドを排し広告を健全化するために、日本アドバタイズ協会が業界団体として「アドバタイザー宣言」を出し取り組んでいる。Oracleでは、これに協力して国内のデジタル広告の健全化にも寄与しようとしている。現状Moat by Oracleは、広告主企業による採用が増えており、代理店も採用して複数クライアントの広告効果の最適化にも活用している。さらに広告媒体社側でも採用し、自社広告の健全化と広告サービスの質の向上に利用している。
デジタル広告と言えば、WebページやSNSが媒体として思いつくだろう。加えて最近重要性を増しているのが、スマートフォンのモバイルアプリケーションやゲームだ。これら新しい広告媒体に広告主も関心を示し、新しい媒体でも効果を把握したいと考えている。このニーズに対応するため、Oracleではゲームの中の広告効果測定機能を強化している。
ゲーム中の広告計測には、課題がある。現状、ゲームではCG技術が進化し、高度でリアリティのある3D表現が当たり前だ。高度なゲームの背景表現の中に、自然な形でブランド広告などが表示される。「ゲームのかなりリッチな表現の中に広告が入るようになっています。これは広告主にとっては新たなチャンスですが、その効果を計測することが新たな課題となっています」と言うのは、Oracle CX製品 マーケティング担当 バイスプレジデントのスティーブ・アール氏だ。ゲームにより広告表現が異なり、効果計測は簡単ではないのだ。
Oracle Moat Measurementでは、PC、モバイル、Webベースのゲーム環境のインプレッション配信とGeneral Invalid Traffic(GIVT)測定ができる機能を提供している。そのためにOracleでは、3Dで表示されるライブゲームの中で広告効果を計測するための技術標準を開発し、ゲーム内広告の最適化を図れるようにしている。ゲームごとの3D表現の違いを吸収するため、まずは主要なゲーム内広告プラットフォームのAnzu 、Bidstack 、Adverty、Frameplayの4社と協業している。Oracleとしては「ゲームにおける広告効果計測のスタンダードを作ることを目指しています」とアール氏は言う。これにより、ゲーム内でもアドフラウドをなくし広告の健全化を目指すのだ。