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コミュニケーション能力をアップする!エンジニアのためのコーチング入門

オープンクエスチョンとクローズクエスチョン

第1回


 IT業界で日々活躍するみなさんこんにちは、松本潤二と申します。これから何回かにわたって、プロジェクトのさまざまな場面で活かせるコミュニケーションについて書いていきたいと思っています、どうぞよろしくお願いします。

はじめに

 私が、システム開発の仕事を始めたのは20年ほど前からになります。官庁系の大規模システム開発で言語はCOBOLでした。汎用機全盛の頃からWebシステム開発まで、時代の潮流と荒波にもまれながら現在に至っています。また、ここ5年ほどは、プロジェクトファシリテータやコーチとしてプロジェクトに関わると共に、講演や技術研修、ワークショップのリードなどをしています。この連載では、みなさんに私が実務経験や勉強で得たものを噛み砕いて出来るだけやさしく、かつ実践可能な形でお伝えしたいと思っています。

コミュニケーションの必要性

 私は、システム開発の現場で今一番求められているのは、コミュニケーションの質と量とその頻度ではないかと考えています。お客様から要件を伺うとき、何かを提案をするとき、要件を設計に設計を実装に、ありとあらゆる場面で必ず人と人の間で情報の伝達が行われます。

 要するに、システム開発(に限らないが)ですることの半分以上、もしかすると80%近くがコミュニケーションではないでしょうか? 私がIT系のコミュニティや勉強会などに参加したときに、「こんな問題があるんですけどどうすればいいですか?」と、良く訊かれます。そんなとき私の頭の中には「もっと話をしてみれば?」「どれくらい腹を割って話せてる?」「それって、技術だけの問題かな?」こんな質問が浮かんできます。みなさん自身もコミュニケーションが円滑に取れていない例として、こんな体験をされてはいないでしょうか?

  • 設計書の同じ文面を読んでも人によって解釈が異なっていた。
  • 十分に会話はしているが実はわかりあえていなかった。
  • 出社してから退社するまで、誰とも話をしていない日がある。

同じ経験を持つ人はいない

 先ほどの「同じ文面を読んでも人によって解釈が異なっていた。」を大げさにイメージするこのような感じです。

同じ文面を読んでも人によって解釈が異なる
同じ文面を読んでも人によって解釈が異なる

 蛸と凧の意味づけが違えばもちろんですが、「夏の海辺」のような言葉でも、人それぞれに思い浮かべるイメージが異なりますよね。どんな人でも、人それぞれに過去の経験や学んだ知識によって、固定観念や思い込みを持っています。これは、その人自身の中で意味づけがなされていて、その人にとってはすべて正しいことだと考えることが出来ます。ただし、それが「一般的であるか?」「誰かと同じであるか?」と評価しようとすると、一般的や同じとはならない場合があります。

 もちろん、その人は「自分は正しい」と認識しているので、他の人と異なっていると気付かないことが少なくありません。また、薄々気付いてはいるけれどそれを認められない場合もあるでしょう。そんなときの多くは、理屈では分かっているが自分を納得させるだけの経験が自分自身の中に無いからかもしれませんね。

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この記事の著者

松本 潤二(マツモト ジュンジ)

松本屋 代表  コーチ、プロジェクト・ファシリテーター
1992年に起業した会社を1996年に退任後、「松本屋」を開業。
アジャイルプロセスとコーチングをベースとして、プロジェクトチームのチームビルディングおよびプロセス...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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