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突然の依頼に乱されずに運用業務を遂行するには?~【ITIL】サービスレベル管理とSLAで責任を明確にする

第2回

 企業のシステム運用現場では、毎日残業続き…なぜ仕事が終わらないのでしょうか。運用がうまくできていないところにはある共通の項目があります。今回はサービスレベル管理とSLAについてお話します。

あなたのシステム運用が安定しない理由

「どうして毎日残業するほど余計な作業が発生しているんだろう」

 そんな切ない悩みが呟かれている運用現場がどれだけあることでしょう。私の個人的な経験から言うと、システム運用現場が100あれば、100通りの悩みが呟かれています。

「なんで仕様漏れを作業依頼で受け付けているんだろう」
「しかも正規の作業依頼じゃなく、課長経由で直接だし」
「挙句に『対応しないと業務が止まる』と言われたら断れないって」

 組織にはプロフィットセンターコストセンターの2種類がありますが、大抵の場合、発言力があるのは収益を生み出すプロフィットセンターです。業務部門のように直接収益を上げているところから「つべこべ言わずにさっさとやれ」と言われたら、最終的に、運用部門は対応するしかありません。まさに悲哀です。

 しかし、全てのシステム運用現場が同じように悩んでいるかといえば、実はそうでもありません。一部のシステム運用現場では、そういった悩みが限りなく少ないレベルに保たれています。

 私が以前携わったクライアントのシステム運用現場で、業務部門からどんな依頼が飛んでこようとも一切乱されることなく、淡々と自分達の業務をまっとうしていたところがありました。過酷なシステム運用フェーズにあって、管理職を含めた全体の稼働率が100%強であったのは、今考えると驚異と言えるかもしれません。

 さて、彼らがどうやって驚くべき運用品質を実現しているのか知りたくありませんか? ちょっとでも気になった方は、このまま先を続けてご覧下さい。

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システム運用部門の存在目的は何か

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この記事の著者

吉澤 準特(ヨシザワ ジュントク)

外資系コンサルティングファーム勤務。ビジネスからシステムまで幅広くコンサルティングを行う。専門分野はシステム運用改善をはじめとするインフラ領域だが、クライアントとの折衝経験も多く、ファシリテーションやコーチングにも造詣が深い。まぐまぐにてメールマガジン「IT業界の裏話」を発行中。著書に「最新会議運営...

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