Zホールディングス(以下、ZHD)は、「Zホールディングスグループ AI倫理基本方針」を策定した。同基本方針は、同社グループにおけるAIの正しい利用を促進するとともに、負の側面を抑止する指針を示し、今後定める具体的な自主ルールの理念となるものだとしている。
ZHDは、顧客に安心してサービスを利用してもらうために必要な基本方針の明確化と、実効性のある自主ルールを策定することを目的に、2021年6月「AI倫理に関する有識者会議」を設置。専門家とともに、同基本方針について計5回にわたり議論を重ねたという。
有識者会議の委員長で慶應義塾大学法学部の大屋雄裕教授は、「今後は、同基本方針で示された理念を反映し、利活用の健全性を担保するガバナンスをどのように実践していくかが問われるところであり、その点においても先進的な取り組みを続けることで、広く社会一般の模範となることを期待したいと思います」とコメントした。
AI倫理基本方針の趣旨
同基本方針では、ユーザーのプライバシーを尊重しながらAIを安全に活用し、情報の多様性を活かすことによって、一人ひとりが多様な幸せを得られる社会の実現に貢献することを宣言。また、同基本方針は8項目からなり、特定の属性や個人に不当な差別や不適切なバイアスがかからないよう「公平性と公正性の追求」や、「安全性とセキュリティの確保」、「プライバシーの保護」などを定めているという。
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