IT管理者の支援と地位向上のための「3つの打ち手」
「ITアドミンをヒーローにしたいと考えています」。基調講演に登壇した今泉氏はこう語る。企業のIT部門のシステム管理者を支援し、その地位を向上させることが目標だという。
そのための取り組みとして、1)あたりまえを支える、2)新しい課題への対応、3)コネクティビティの強化の3つを掲げる。
1)の「あたりまえを支える」は、サービスを止めないということ。様々なクラウドサービスの入り口としての認証基盤や、セキュリティを重視したメールシステムを厳格なSLA(サービスレベルアグリーメント)の下で提供し、直近3年間守り続けているという。
2)の「新しい課題への対応」とは「メールによるセキュリティ脅威」への対応と、「SaaS増加によるリスク」への対応だ。
前者の例としては、脱PPAPがある。一昨年、デジタル庁の平井大臣(当時)の国会での発言で、取り上げられ話題になった。それまで、メールで添付ファイルをZIP圧縮してパスワード送信するという方法がスタンダードと考えていた多くの企業が、対応の変更を迫られた。
また、Emotetをはじめとする標的攻撃、ランサムウェアやビジネスメール詐欺などへの対応も課題だ。IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2022」では、メールに関連する脅威が3つある。これらは、従来型のメールのウイルス対策だけでは防げないものだと今泉氏は言う。
コロナ禍をきっかけにリモートワークを多くの企業が導入し、SaaSなどのクラウドサービスの導入も格段に進んだ。しかし、同時に「退職者のアカウント消し忘れによるセキュリティリスク」が浮上したと今泉氏。HENNGE Oneの新しいプランはこうした「リモートワークやSaaSの増加への対応」と「脱PPAPやメールの脅威への対応」が目的だ。