外資系企業でありながら、日本における公開企業でもある日本オラクル。米国、日本の多くの規制や制限に対処することで疲弊してしまうのではなく、むしろビジネスを拡大を続けている。そんな同社にとって、CFO(Chief Finan-cial Officer)の役割はきわめて大きなものだ。(ITComplianceReview vol.9より転載)
CFOに必要な条件とは?
外資系企業でありながら、日本における公開企業でもある日本オラクル。ある意味、特殊な状況に置かれている同社は、米国本社のブランチとして米国SOX法にいち早く対応、さらには日本の金融商品取引法そして会社法も遵守しなければならない立場にある。
そのような中にあって、米国、日本の多くの規制や制限に対処することで疲弊してしまうのではなく、むしろビジネスを拡大を続けている。そんな同社にとって、CFO(Chief Finan-cial Officer)の役割はきわめて大きなものだ。
世界展開で成功するオラクルの一員であり、日本の一部上場企業という双方の立場からの経験や見地は、これから本格的なグローバル展開を進めようとする国内企業にとって、きわめてよいお手本となるはずだ。
その日本オラクルでCFOを勤める野坂 茂氏は、CFOに必要なのは財務会計の専門知識に加えコミュニケーション能力だと指摘する。そして、いまやITに対する理解こそがCFOにとっては必須であると主張する。

「企業が財務報告を行うにあたり、まずは従うべき原理原則があります。そして、さらにさまざまな指針もある。どれをどのように適合させ財務報告書を作成するのか。CFOは、常にそれを見極めていく必要があります。」
日本オラクルの専務執行役 最高財務責任者、つまりはCFOである野坂 茂氏は、ここ最近は企業の財務部門が対応すべき事柄が多岐にわたってきていると指摘する。加速するグローバル化や新たな法規制への対応などが次々と発生し、それらへの対応を財務担当者は継続的に実施していかねばならないという。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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