kintoneやShopify、Tableau……非エンジニアが自らデータ取得
では、具体的にCData Connectをどのように活用しているのか。たとえば、とあるマーケティングコンサルタント企業では、営業情報をサイボウズ社のkintoneで管理しており、BIツールで同ツール上のデータ分析をしたかった。しかし、IT部門のリソース不足などもあり、これらを連携できなかったという。そのため現場では、kintoneからCSV形式のデータをダウンロードし、それをGoogleスプレッドシートに手動でアップロードして集計などを行っていた。そこでCData Connectを利用して、kintoneとGoogleスプレッドシートを連携。現場の担当者が最新データを自ら取得できるようになり、可視化までのリードタイムを短縮している。「非エンジニアがノーコードで設定から管理まで完結できています」と疋田氏は説明する。
また、美容・理容商品の販売をECと実店舗で行っている企業では、営業情報はkintone、ECはShopify、実店舗はスマレジで管理。これらのデータをTableau Cloudで分析したかったがコネクタが用意されていなかった。また、どのようなデータがあるかは社内のエンジニアではなく現場が熟知しているだけでなく、必要なデータは日々変化するために、その都度欲しいデータを柔軟に取得したかったという。とはいえ、こうした柔軟な仕組みを都度外注すれば、かなりのコストが発生する。そこで同社では「CData Connect Cloud」を使うことで、TableauからkintoneやShopify、スマレジに接続して、直接クエリを投げられるようにした。「スマレジなどではフィルタリングが必要でしたが、その部分だけを社内エンジニアを設定することで、簡単なSQLを用いるだけで欲しいデータを取得できています」と疋田氏。標準的なSQLが使えれば、CData Connectを使ったより細かいレベルでのデータ加工・取得が可能だと説明する。
こうした事業会社での活用はもちろん、ベンダーでの採用も進んでいるのがCData Connectの特徴だ。たとえば、kintoneのアプリケーション間で必要なデータを集める、ETLプラグインツール「krewData」を提供しているグレープシティ社では、顧客からkintoneに外部データを取り込みたいとの要望を受けた際に、CData Connectを活用している。「API開発によって外部接続する仕組みは作れますが、ベンダー側が必ずしも各種SaaSのAPIに精通しているわけではありません。グレープシティ社の場合、CData Connectを使うことで100を超えるSaaSとのコネクティビティを実現しています」と疋田氏。これによりカバー範囲を大きく拡げることに成功した。
なお、CData Connectの提供は2022年6月と新しいツールにも関わらず、既にAWS GlueやMicrosoft Power BI、iPaaSのYoomを始めとした多くのツールから支持を得ており、多くのコネクタが誕生。これまで自力でコネクタを作ってきていたベンダーも、CData Connectをどんどんと活用している。
また、競合と見なされることが多いETLツールベンダーも、CDataにとってはパートナー企業だ。実際多くのETLツールで、さまざまなデータソースとのコネクタに同社が提供しているJDBCやODBCドライバをOEMとして用いている。そのためCDataにとって唯一の競合は、「あえて言うならば、手作業でAPI連携のためのコードを書き、接続の仕組みを構築している人たちでしょうか」と疋田氏は笑みをこぼす。
「データは人を助け、ビジネスを助ける存在のはずです。それなのに、今はデータをつなげるところで多くの方が苦労しています。そこはCDataに任せて欲しい」と続ける。データ活用で最も大切なことは、“データを毎日見ること”。データアクセスの敷居を下げ、日々データを見られるようにすることがCDataの役目だ。その先にこそ、高度なデータ分析がある。
まずは、CData Connectを使うことで、“ビジネス現場が欲しい”データを毎日見られるようにして欲しい。「30日のフリートライアルも用意しているため、ぜひ一度使っていただき、その便利さを実感してください」と疋田氏は呼びかけた。