IBMがメインフレーム「z16」のラインナップ強化
現行の最新モデルとなるIBM z16は、2022年5月に出荷が始まった。その特長は意思決定の速度を高めるAI推論と自動化、さらにはサイバー攻撃に対応できるセキュアなシステム、ハイブリッド・アプローチによるモダナイゼーションの推進の3つだった。これらの特長は、高い堅牢性と性能をアピールするものといえる。
それから1年が経過し、IBMはz16およびそれをベースにしたLinuxサーバーのLinuxONE 4のラインナップの拡大を発表した。新たにシングル・フレームおよびラック・マウント・モデルが提供され、これらは顧客のインフラストラクチャーの選択肢を広げる。そして従来のマルチ・フレームモデルよりも設置面積も消費電力も小さくなり、企業のサステナビリティ経営の要求にも応えやすくなる。
IBM z16、LinuxOne/LinuxOneの製品ポートフォリオ
新しいシングル・フレームとラック・マウントのスペックは同等で、7nmのIBM Telumプロセッサー、オンチップのAIアクセラレーター、耐量子暗号などの機能を持つ点などは、既存のマルチ・フレームのz16、LinuxONE 4のモデルと同様だ。先行したマルチ・フレームがハイエンド向きで、シングル・フレームやラック・マウントがミッドレンジ向けと言うわけではない。シングル・フレームやラック・マウントのモデルは、メインフレームのスモールスタートを可能にし、より細かい単位で拡張できるようにするものとなる。