NICEは、同社が実施したコンタクトセンターCX調査の結果を発表した。昨年、一昨年の調査に引き続き3度目となる本調査では、ポストコロナの人々の問い合わせ行動、購買行動の変化、AIに関する顧客接点について調査を実施。調査結果は以下の通り。
経年のトレンド
コロナによる規制緩和以降で問い合わせの数に関して、変化は見られなかったとのこと。問い合わせチャネルの変化については、Webの問い合わせフォーム、チャット、店頭での問い合わせが増加したという。
また、IVR、チャットなど電話応対以外を増やしている企業が増えている一方、チャットサポートを辞めた企業も増えている。
問い合わせプロセス・チャネルについて
消費者の8割が自己解決したいと回答。問い合わせの前に自分で調べる人が94.4%だと示している。なお疑問点が解決しなかった場合に「あきらめる/商品・サービスを利用しなくなる」人は約半数となっており、「他社製品への乗り換え」がおよそ3割と、解決できなかった人の8割前後が離反する可能性を、調査では指摘している。
企業の意識と消費者の意識の比較
9割の消費者が「WebサイトのQ&A閲覧」や「Webサイトの問い合わせフォーム」の利用を希望する中、それらを提供している企業は6割であった。また、AIチャットボットについて、利用したい・したくないと回答した企業はどちらも増加傾向にあり、AIチャットボットへの期待値と実態との乖離が大きいと考えられるという。それを反映してか、Chat GPTに関しては全体で6割の企業が「利用したい」といった意向を示しており、その中でも大企業が76%と、より顕著となっている。
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