BlackBerryは9月7日、日本の組織の72%が職場でのChatGPTやその他の生成AIアプリケーションの禁止を実施あるいは検討しているという調査結果を発表した。日本で調査対象者となった回答者のうち58%は、そのような禁止措置は長期的または恒久的なものであり、顧客や第三者のデータ侵害、知的財産へのリスク、誤った情報の拡散が禁止措置の判断を後押ししている、と回答。また日本で回答した81%が、企業のIT環境にサイバーセキュリティ上の脅威をもたらすことを懸念しているとのことだ。
調査概要
調査期間 :2023年6月~7月
- 調査対象国:北米(アメリカ、カナダ)、ヨーロッパ(イギリス、フランス、ドイツ、オランダ)、日本、オーストラリア
- 調査対象者:IT意思決定者2,000人
日本で回答した半数近くが生成AIを全面的に禁止する方向へ傾いている一方で、大多数は職場での生成AIアプリケーションの利点について、イノベーションを高め(54%)、創造力を強化し(48%)、効率性が高くなる(48%)と回答したという。また、77%が娯楽用アプリの禁止によって複雑なITポリシーが作成され、IT部門に追加の負荷がかかっていると回答。リモートワークが進む中、リソース不足のチームがセキュリティと生産性のバランスを取ることが課題だと指摘している。
サイバーセキュリティ防御のために生成AIツールを使用することについては、回答者の77%が賛成の立場を維持。また、調査対象のすべての国において、政治(82%)やメディア(80%)も職場での生成AIアプリケーションの禁止を支持することに影響を与えているとした。
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