SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

WithSecure、「Sphere 24」を開催 サイバーセキュリティの同志がヘルシンキに集う

 2024年5月28日、WithSecureの年次イベント「Sphere 24」が開幕した。

 同イベントはフィンランド・ヘルシンキにて、「Power of Hum(AI)n Cyber Security」をテーマに2日間にわたり実施される。初日のオープニングには、同社 暫定CEO Antti Koskela(アンティ・コスケラ)氏が登壇。開幕の挨拶を述べると下図を提示し、「依然として中小・中堅企業が取り残されている状況が続いている。これまでサイバーセキュリティのプレイブックが大手企業向けに作られてきた中、犯罪者はランサムウェアを組織化させるなど、今や誰もがサイバー犯罪を行えるような状況だ」と警鐘を鳴らす。

(写真左)WithSecure 暫定CEO Antti Koskela氏
(写真左)WithSecure 暫定CEO Antti Koskela氏

 大手企業のサプライチェーンに連なる中小・中堅企業をセキュアにすることは、アタックサーフェスが拡大する中で重要であり、“Co-Security”の考えの下で対策を講じることが必要だとKoskela氏。よりプロアクティブなセキュリティ態勢が必要だとして、EPPやEDRを軸としたセキュリティプラットフォームのWithSecure Elementsに「Exposure Management(エクスポージャー・マネジメント)」を追加すると発表した。

 また、先日発表された生成AIのアシスタントツール「WithSecure Luminen」に言及すると、Koskela氏は「ようやく中小・中堅向けの新たな『サイバーセキュリティ・プレイブック』の要素が揃った」と自信を見せる。

 続いて、コロンビア大学ロースクール教授のAnu Bradford氏が登壇すると、テクノロジーの規制について「市場主導」「国家主導」「権利主導」という3つのタイプに大別できると解説を行う。たとえば、米国ではGAFAMに代表されるようなビッグ・テックが誕生しているように、テクノロジーの進化を妨げないよう大手企業が発展しやすい市場主導型の規制を敷いている。一方、中国のような国家主導型では、技術立国を目指して国のリソースを積極的に投資したり、プロパガンダを打ったりと、市場に圧力をかけるような傾向が見受けられるという。そして、両者と異なる権利主導型のアプローチで規制強化を強める欧州では、人間中心的な考え方の下で1人ひとりがどのようにテクノロジーを活用できるかに主眼が置かれているとする。

コロンビア大学ロースクール教授 Anu Bradford氏
コロンビア大学ロースクール教授 Anu Bradford氏

 米国と中国の対立が大きな余波を与えていたり、欧州と米国のデータ規制と個人情報保護を巡る議論が高まっていたり、これら3つのアプローチは互いに影響を及ぼしているとBradford氏。こうした状況を踏まえた上で、いくつかの将来予測が立てられる中、「近い将来、私たち自身が変化を起こすことができるかが問われている。望ましい方向性に進むためには、政府・企業・個人がどのように規制されているテクノロジーを選ぶのかが重要だ」と語った。

 その後、元エストニア大統領のToomas Hendrik Ilves氏、著名セキュリティアナリストのKeren Elazari氏などが登壇すると、会場に集まった数百人の聴衆は真剣に耳を傾け、楽しむ様子が見受けられた。なお、会場にはWithSecure製品の展示ブースの他、マルウェア・アートミュージアムや物販ブース(売上金の一部がウクライナ支援、海洋保護支援のために寄付される)が設けられている。

アーティスティックな映像でマルウェアが表現される
アーティスティックな映像でマルウェアが表現される
WithSecureオリジナルグッズに加え、フィランドだけでなく日本でも愛されているムーミンのグッズも並ぶ
WithSecureオリジナルグッズに加え、日本でも愛されているキャラクターのムーミンに関するグッズも並ぶ

【関連記事】
ウィズセキュア、「WithSecure Luminen」をローンチ セキュリティチームの人的リソース不足を解決
WithSecure、ミッコ・ヒッポネン来日にともない“新型ランサムウェア”などを解説
WithSecure日本法人のカントリーマネージャーに藤岡健氏が就任

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/19756 2024/05/29 14:50

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング