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SAPによる買収で揺れるWalkMe、CEOに訊いた「DAP」への影響とは

生成AIのムーブメント、買収の余波を追い風とできるか

 IT業界では、たびたび大きな買収劇がある。自社に開発力があっても、競争力のある製品やサービスの開発には時間がかかってしまうが、買収を行うことで市場投入までの時間を大幅に短縮可能だ。また、買収する製品やサービスが持つ技術やノウハウを取り込むことで、自社製品にイノベーションを起こそうとする場合もあるだろう。

SAP買収で「DAP」市場自体が伸長する可能性

 2024年6月、SAPが発表したのはWalkMeの買収だ。デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)のリーダーとして頭角を現わしていたWalkMeの買収により、SAPの既存ソリューションとどのように融合させていくのか、どのような変革を目指すことになるのか。業界関係者からも高い注目が集まった。

 WalkMeのCEO兼共同創設者のダン・アディカ(Dan Adika)氏は、「WalkMeの12年間におよぶ歩みを踏まえても、今回の買収は素晴らしいことだと捉えている」と話す。エンタープライズITで大きな実績のある“SAP”ブランドの1つとなることが、DAPの次なるビジョンを実現するための大きなステップになると前向きだ。もちろん、買収されることを想定していたわけではないが、両社のシナジーには大きなものがあるとも述べる。

 これまでSAPはプロセス管理においてSignavio、システムアーキテクチャ管理でLeanIXを買収している。WalkMeは人に関わるソリューションであり、「完璧な変革を目指す上では『プロセス・システム・人』という、3つの構成要素が必要になるだろう」とアディカ氏は言及した。

 今回の買収が正式に完了すれば、WalkMeはSAP製品における”標準DAP”となる。これにより、S/4 HANAへの移行を促進するRISE with SAPなどにおいても、DAP導入が大きく促進されることを期待できるだろう。一方、SAP製品へと密に組み込まれるとはいえ、WalkMeがSAP専用ソリューションになるわけではない。これまで通りDAPのプラットフォームとして多様な製品・サービス、たとえばSalesforceやWorkdayなどとも連携して利用できる点は変わらない。

 正式買収となれば、よりWalkMeが推奨されることは間違いなく、それが両社のビジネスにとって大きなパワーとなる。アディカ氏は「WalkMeはDAPの発明者であり、唯一上場しているリーダー企業です。SAPのような大きな企業に買収されることで、DAP領域でさらなる成長が望めます」と強調した。

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DAPを後押しする“3つの変化”、日本市場への投資継続か

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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