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Red HatのCTO来日、AIによる製品ポートフォリオ拡充に意欲 仮想化市場の変化などにも言及

 2024年10月16日、レッドハットは、年次イベント「Red Hat Summit: Connect | Japan」開催にともなう記者説明会を開催した。

(左から)Red Hat シニアバイスプレジデント兼 CTO Chris Wright氏、レッドハット株式会社 代表取締役社長 三浦美穂氏
(左から)Red Hat シニアバイスプレジデント兼 CTO Chris Wright氏、レッドハット株式会社 代表取締役社長 三浦美穂氏

 同社はオープン・ハイブリッドクラウド戦略を推し進めてきた中、AIをポートフォリオに本格的に組み込んできたとして「ミッションクリティカル環境のコンポーネントとして利用できるように投資をしてきた」とRed Hat シニアバイスプレジデント兼 CTO Chris Wright氏。自動化プラットフォームとしてのケイパビリティを拡充しながら、開発生産性向上と並行してセキュリティの強化などにも取り組んできたと説明する。

 特にAIはゲームチェンジャーだと強調すると、「AIモデル(RHEL AI)」「AIプラットフォーム(OpenShift AI)」「AI対応ポートフォリオ(Red Hat Lightspeed)」「AIワークロード」という、4つの枠組みで注力していると下図を提示。RHEL AI(Red Hat Enterprise Linux AI)は、先月9月にローンチされたばかりで、AIモデルのGraniteをベースとして開発。Wright氏は、「RHELがあるところには、どこにでも組み込むことができる」と話す。また、RHEL AIをより拡張したようなものがRed Hat Openshift AIであり、Granite以外のAIモデルも採用できると強調。Wright氏は、「(デプロイする環境の制約が少なく)RHEL AIを自然な形で拡張させるものだ」と説明した。

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 さらにRed Hat OpenStack Services on OpenShiftのアップデートも進めており、すべてをOpenShiftに集約するのではなく、既存ワークロードを維持しながらクラウドネイティブのメリットを享受できるとする。また、仮想化に言及すると「現在、多くのユーザーは仮想化の技術的な部分ではなく、市場変化にともなうコストの増加などに関心を寄せている。(レッドハッドが提供する)単一のプラットフォームによるモダナイズを進めることで、コスト削減にもつながるだろう。今後もOpenShiftのビジョンを拡大していく」と述べた。

 次に、IOWNグローバルフォーラムに話を移すと、次世代のネットワークアーキテクチャ構想について、レッドハットも寄与していると強調。単にテクノロジーだけに注力するのではなく、実際のユースケースも広げているとして「コストや電力消費も少なく、効率よくGPUを利用できる環境をパートナーと協業しながら検討している」と話す。先週実施された台湾でのNTTとの実証実験についても言及すると、今や現実的なものになっているとした。

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この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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