Confluentは、「Confluent Platform for Apache Flink」の一般提供を発表した。
同ソリューションにより、エンタープライズレベルのセキュリティ機能が追加されるほか、オンプレミスのApache Flinkワークロードをより簡単に管理・拡張できるという。加えて、WarpStream「BYOC(Bring Your Own Cloud)」展開モデルへの移行を容易にするという「WarpStream Orbit」を発表した。
同社のチーフプロダクトオフィサーであるショーン・クローズ(Shaun Clowes)氏は、「今回の発表により、いかなる組織でもApache Flinkを利用することができ、拡張、セキュリティの確保、管理が容易になり、制限なくイノベーションを実現することが可能になる」と述べている。
オンプレミスにおけるワークロードのストリーム処理を拡張・保護・簡素化
Confluent Platform for Apache Flinkの一般提供により、ユーザーはApache KafkaとFlinkの専門家による長期的なサポートを受けながら、オンプレミスのワークロードを大規模に管理できるようになるとのことだ。Confluent Platform上のFlinkディストリビューションとコントロールプレーンにより、以下のことが可能になるという。
- ライフサイクル管理を合理化:デプロイメントと拡張を簡素化し、自動化、効率的なリソース割り当てを強化することによりライフサイクル管理を合理化
- 統合セキュリティモデルの確立:すべてのシステムで統一されたアクセス制御と一貫したセキュリティポリシーを提供
- FlinkとKafkaの統合サポートとガイダンスの提供によりリスクを最小限に抑制:データストリーミング業界の最先端の専門家がFlinkとKafkaの統合サポートとガイダンスを提供
また、Confluent Platform for Apache Flinkの新機能であるConfluent Manager for Apache Flink(CMF)により、Flinkのデプロイ・更新・拡張をクラウド上と同様にオンプレミス上でも実現できるとのことだ。具体的には、以下を可能にするという。
- シンプルな管理:大規模なFlinkデプロイメントをKubernetesにより合理化し、リソース管理と拡張を一層効率化
- コラボレーションの強化:Confluentエコシステム全体の管理の一元化を実現。CMFは一貫性を促進し、プロセスを最適化することで、チーム間のコラボレーションを促進
- セキュリティの向上:堅牢なセキュリティメカニズムにより、セキュリティ管理を簡素化し、組織のポリシーへの準拠を確保
コスト削減とディザスタリカバリ機能でWarpStreamへの移行を加速
オープンソースのKafkaからBYOCモデルへの移行は、様々なKafka環境に対応し、時間やコスト、データ品質の問題を増大させるカスタムソリューションを構築する必要があるため、これまで困難かつ手のかかる作業だと考えられてきたという。
WarpStream Orbitは、オープンソースKafkaやKafka互換サービスなどの既存ワークロードからWarpStreamクラスタへの移行を簡素化。ユーザーは、WarpStreamへのシームレスな移行、コスト削減のための階層型ストレージによる既存のKafka クラスタの最適化、高スループットでレイテンシーの緩やかなワークロードのためのディザスタリカバリの設定を実現できるとしている。
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