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乱立したデータ基盤のモダナイズを1年でやり切る──ルネサス エレクトロニクスがAIとの統合環境に移行

“無茶なプラン”でも成功できた、3つの要因

ビジネスユーザーへの利用拡大を狙う

 講演の最後にナラキ氏は、MDP活用の今後について「Databiricksの機能を精査し、利用拡大を図る」としたうえで、特に活用を推進していきたい機能として以下の4つを挙げている。4つとも「ビジネスユーザーに使ってもらう」ことを強く意識している点に注目したい。

  • Genie:自然言語でデータと対話できるGenieはもっとも可能性がある機能。ビジネスユーザーの利用を促進するためにも洗練されたGenieの環境をユーザーに提供していく
  • LakeFlow:アプリやデータベースからデータを取り込むパイプライン構築にあたり、DataFlowがどう貢献してくれるか期待している
  • Apps:Databricks内で生成AIアプリをクイックに開発できるAppsはずっと待望していた機能、積極的に使っていきたい
  • AI/BI:データの可視化機能としてAI/BIをユーザーにもっと提案していく

 「MDPプロジェクトが始まったちょうど1年前(2023年)に『1年後には日本語でこのプロジェクトの報告をしよう』と約束していた。その約束を叶えてもらって本当にうれしい」──ナラキ氏の講演後、壇上に共にあがったデータブリックス・ジャパンの笹氏はナラキ氏と握手をしながらこうコメントしている。データとAIを1つのプラットフォームに統合するプロジェクトは日本企業ではあまり立ち上がったことがなく、それゆえにDatabricksにとっても「これまでにない、新しい取り組みだった。まさに(ルネサスと)一緒に歩んできたジャーニー」と笹氏は振り返る。講演でナラキ氏はいくつかのサクセスポイントを挙げていたが、それにもましてユーザー企業自身が手を動かして実装を担当し、ベンダーとともに“ジャーニー”を経験してきたことが、1年という短い期間での本番稼働を実現させた大きな原動力となったのは間違いない。

 笹氏から最後にメッセージを求められたナラキ氏は「日本企業はまだクラウド上にデータをアップすることを不安視しているところが少なくない。だが実は、クラウドのほうがセキュアであることが多く、自社で構築してきたオンプレ環境は限界にきている現実を知ることも必要。そしてデータだけではなく、データとAIをワンプラットフォームで使えることで大きな強みが生まれることを知ってほしい」と語っている。クラウド上に新しく立ち上がったデータ+AI基盤のMDPがルネサスの“データ+AIの民主化”をどこまで進化させていくのか、そして同社全体のビジネスにどんな変化をもたらすのかにも期待したい。

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五味明子(ゴミ アキコ)

IT系出版社で編集者としてキャリアを積んだのち、2011年からフリーランスライターとして活動中。フィールドワークはオープンソース、クラウドコンピューティング、データアナリティクスなどエンタープライズITが中心で海外カンファレンスの取材が多い。
Twitter(@g3akk)や自身のブログでITニュース...

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