データ基盤とAI基盤、日本ではこの2つが別々に構築されるケースが多く、そのことがデータとAIの民主化を阻んでいる。2024年11月、都内で開催されたDatabricksの年次カンファレンス「Data + AI World Tour Tokyo 2024」で、データブリックス・ジャパン 代表取締役社長 笹俊文氏は、データとAIの民主化の実現に向けた重要なポイントの1つとして「自社のデータでモデルをトレーニングしてビジネスで成果を得る」ことを挙げた。データを利活用してモデルをリファインする“Data + AI”こそが、誰もがデータとAIの恩恵を受けられる基盤であるというのは同社が一貫して主張してきたことだが、一方で自社データをフル活用できるAIプラットフォームを構築するには、データガバナンスやセキュリティ、データの断片化といった様々なハードルが存在しており、簡単に実現できる道ではない。多くの日本企業がデータとAIの統合に悩むなか、Databricksの支援を受けて従来のデータ基盤を刷新し、わずか1年で要件定義から本番稼働までを実現したルネサス エレクトロニクスの事例が基調講演で語られたので、その概要を紹介する。
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五味明子(ゴミ アキコ)
IT系出版社で編集者としてキャリアを積んだのち、2011年からフリーランスライターとして活動中。フィールドワークはオープンソース、クラウドコンピューティング、データアナリティクスなどエンタープライズITが中心で海外カンファレンスの取材が多い。
Twitter(@g3akk)や自身のブログでITニュース...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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