日立製作所(以下、日立)は、京葉銀行の次世代勘定系システムを構築し、1月4日から稼働を開始したと発表した。
同システムは、従来のメインフレームの信頼性を継承したオープン基盤を採用することにより、コストの最適化や新商品・サービス開発の柔軟性・迅速性向上を支援するもの。同システムの詳細は次のとおり。
コスト最適化および柔軟性・迅速性の向上
同システムは、従来のメインフレームの信頼性を継承したLinuxオープン基盤を採用し、さらにアプリケーションプログラム再構築によりシステムをスリム化することで、商品・サービス開発時の柔軟性・迅速性の向上、およびシステム開発・保守作業の負荷やコストを削減。これにより、約25%の生産性向上を実現するという。また、世界標準のLinuxオープン基盤によりハードウェア・ソフトウェア選択の自由度が向上し、クラウドの利用やDX化の推進といった選択肢が広がるとしている。
さらに、各種システムやチャネルサービスとの多様な連携を実現するバンキングハブを新機能として適用することで、異業種連携などの外部サービスとシームレスな接続が容易になり、利用者のニーズや事業環境の変化に応じた柔軟な対応が可能となるという。
事業継続性の強化
同システムは、日立が運営する堅ろう性・信頼性を備えたデータセンターを活用することにより、現用システムと同等のシステム構成を備えたバックアップシステムを構築。これにより、災害発生時などにおいても業務継続可能な範囲の拡大を実現するという。これらのミッションクリティカルなシステム運用により、事業継続性のさらなる強化に貢献するとのことだ。
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