SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

EnterpriseZine Special Webinar powered by HENNGE

2025年3月25日(火) オンライン開催

Security Online Day 2025 春の陣

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZine Press

ぐるなび、「Snowflake×生成AI×アジャイル開発」でリリースを加速化──"2つのサイロ"解消でデータ民主化を実現

ぐるなびのSnowflakeによるデータ活用改革成功事例

Snowflakeの生成AI「Cortex AI」を活用した社内データ検索

 新井氏は、「営業による飲食店の課題解決」を例に、社内向けに開発したアプリケーションでできるデータ検索の機能を紹介した。

 近年、食材費や人件費高騰など、飲食店経営の悩みは尽きない。この悩みに対して、これまでは、営業が担当する飲食店を訪問し、ヒアリングや相談ベースで情報収集から分析、資料作成、提案までを行っていた。しかし、この一連のプロセスを1人で完結することは難しい。やろうとすると、BIツールから目的のデータにアクセスするところから始めなくてはならない。すぐに必要なデータを発見できればいいが、ない場合の方が多く、データサイエンスチームに欲しいデータセットを依頼しなければならない。また、1回で必要なデータセットを得られるわけでもなく、コミュニケーション時間とデータエンジニアリソースの負荷の問題があった。

 新しい仕組みでは、ユーザーがStreamlit上のアプリケーションにアクセスし、どんなデータが欲しいか、依頼文を質問の形で入力する。StreamlitがCortex Analystに入力内容を渡すと、Cortex Analystは入力内容を基にSQL文を生成し、アプリケーションに戻す。Streamlit上のアプリケーションは、SQL文を実行し、Snowflake内のデータを取得する。新井氏は、どんなデータが得られるかをデモで紹介した。

Streamlit×Cortex AIで開発したデータアプリケーション 出典:ぐるなび [画像クリックで拡大]

 デモ用のサンプルデータとして用意されていたのが、楽天ぐるなび掲載の飲食店それぞれの所在地のエリア、料理のメニュー、料理の単価(月単位の推移)である。たとえば、新宿エリアで居酒屋を経営しているオーナーが、食材費の高騰を受け、メニューの値上げを検討しているとする。アプリケーションに「枝豆を価格350円で提供しており、値上げができないか検討しています。新宿エリアの居酒屋の最新相場を知りたい」と入力してみたところ、「平均価格は410円」という回答が得られた。

 その回答は、「現状では市場価格より明らかに安値で提供されている。410円という市場価格を考慮すると、値上げの余地は十分にある。段階的な値上げとして、まずは380円への引き上げを検討できる」というもので、Cortex LLMは質問への回答に加えて、考察も提供してくれた。このアプリケーションは社内向けで、「今、この情報を知りたい」というニーズに応えるものと言えるだろう。

 この成功を得て、メニューのデータに加えてその他のデータを組み合わせることができれば、より良い提案に向けてもっと深いインサイトを得られると、ぐるなびは期待している。「ぐるなびの各サービスのデータ連携を進めると、そのデータを使うことでもっとぐるなびの全サービスが進化する。データ民主化はAI時代を生き残るために不可欠な挑戦だった」と岩本氏は取り組みの意義を総括した。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/21599 2025/03/14 09:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング