商船三井と富士通は、商船三井船員(以下、船員)の配乗計画を最適化する最適化AI配乗計画システムを共同で開発した。5月以降の業務適用に向け、最終フェーズに移行予定だとしている。
海運会社では、各船員の職位、保有資格、乗船・休暇期間と、船の種類、スケジュールなどの様々な条件を組み合わせ、どの船にどの船員を配乗させるかの計画を立てているという。商船三井はこれまで、配乗計画担当者が個別管理しているデータベースから条件を抽出し計画作成をしていたことから、乗船・休暇期間の調整と計画作業に工数・時間を要していたとのことだ。
同システムは、配乗のための様々かつ複雑な要素を加味したうえで配乗計画を支援するAIシステムで、AIに知見をもつ富士通のコンサルタントが数理最適化技術を用いて開発されたという。特徴は次のとおり。
- 顧客ニーズへの対応:顧客ごとのニーズに合致した配乗を計画
- 船員の乗船・休暇平準化:年間の乗船期間や休暇付与期間に差が生じないよう、平準化した配乗を実施
- 船員個人イベントの反映:あらかじめ設定された船員の結婚や出産などのイベント時期に休暇が取得しやすい配乗を計画
同システムの導入により、船員にとって重要な連続乗船期間の短縮化や十分な休暇付与など、ワークライフバランスに直結する配乗計画の最適化が可能になるという。加えて、これまで数時間は要していた計画作成時間も、約7割削減できる見込みだとしている。
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