ブレインパッド、Fairy Devices、BrainPad AAA(ブレインパッド エーキューブ)の3社は、マルチモーダルAI分野において業務提携したと発表した。
3社は、同提携・協業の第1弾として、現場業務のDXを支援する「作業動画解析AIエージェント」を共同で開発。同AIエージェントは、マルチモーダルAIを様々な現場の技術作業に活用する新しいソリューションとして、今夏の提供開始を予定している。
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作業動画解析AIエージェントは、ブレインパッドが設計しBrainPad AAAが開発した産業現場の様々な作業動画を解析するAIエージェント。Fairy DevicesのマルチモーダルAIライブラリによって首掛け型ウェアラブルデバイス「THINKLET」と連携するとしている。THINKLETを装着した技術者や作業員が自身の作業を行うだけで、デバイスが記録・配信する音声や映像、各種センサーデータをAIエージェントが処理・解析し、作業に関する手順書・マニュアルや報告書を自動生成できるという。また、作業員は、緊急時には遠隔から支援を受けることも可能。加えて、解析結果を蓄積することで、現場からの問い合わせに対し、エージェントが解析結果にもとづく回答を提示することもできるとしている。
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同AIエージェントは、作業の改善余地の抽出や現場で見落とした異常の検知、作業後に異常が発見された際の原因特定などに特に有効だという。これにより、従前からスマートファクトリー化などで進められてきた機器側のセンサーデータ解析に加えて、これまでは獲得が困難だった作業者視点での知覚情報やノウハウなど人と機械のOT(オペレーショナルテクノロジー)データが掛け合わされ、現場全体を把握したAIの判断と作業者の手による物理的な問題解決能力が組み合わされるとしている。同AIエージェントは、幅広い業界や産業分野の現場作業における活用を想定しており、具体的な例は次図のとおり。
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