Snowflakeは、製造業界向けAIデータクラウド「AI Data Cloud for Manufacturing」の提供をさらに拡充し、特に自動車向けに特化したソリューション強化に注力すると発表した。

現在Snowflakeは、自動車業界独自のきめ細かなニーズに応えるため、AIデータクラウドのさらなる強化に取り組んでいるという。この投資は、デジタル変革やAIによる革新を推進する世界中の製造業者、特に自動車業界で高まる需要に応えるものだとしている。
同社は、包括的なパートナーエコシステムと充実したデータマーケットプレイスを活用し、自動車関連企業を次のように支援するとのことだ。
- 自動車ライフサイクル全体でデータを統合し、サイロをつなぐ:設計システム、生産環境、コネクテッドカー、整備業務、保証システムなど、全体でデータをシームレスに共有し、自動車の性能や顧客体験の全体像を把握できるという。複数の事業部門、システム、クラウド、取引先の間の障壁を取り払うことで、開発サイクルを促進し、運用費を削減できるとしている
- 拡張性と性能の高いプラットフォームでコネクテッドカーのデータを活かす:高解像度のセンサーやカメラからのデータのために設計されたアーキテクチャにより、SDVや自動運転車から創出される膨大なデータ量に対応。ストレージを計算処理から切り離し、性能を維持しつつ、急速な拡大に効率的に対応するという。アクセシビリティやインサイトを犠牲にすることなく、すべての自動車のストリームを拡張性のある単一プラットフォームに集約するとのことだ
- データの収益化と顧客体験の向上により新たな収益機会を推進する:Snowflake マーケットプレイスで自動車データ製品を安全に共有して収益化し、新たな収益源を創出するという。顧客とのあらゆる接点でのやりとりを全体像で把握し、個別化された体験とサービスを提供できるとしている。厳格なプライバシーコントロールとコンプライアンスを維持しつつ、エコシステムパートナーとの安全な連携を可能にするという
- AI/機械学習機能により、高度なアナリティクスを実現し、拡充する:AIおよび機械学習ツールへのアクセスを組織全体で民主化し、特別なインフラがなくても社員が予測モデルを開発できるとしている。数千個のセンサーからの何十億もの観測値を分析し、自動車の設計、生産品質、保守におけるイノベーションを推進。好きな開発言語やツールを活用してカスタムAIアプリケーションを構築し、業務や顧客とのつながりを変革できるとのことだ
- サプライチェーンの対応力と業務効率を最適化する:部品メーカー、在庫管理システム、物流パートナー全体をリアルタイムに可視化し、システムトラブルなどによる中断を最小限にしコストを削減。需要予測の精度を向上させ、欠品を最小化して、過剰在庫を削減するという。断片化された情報システムを統合されたプラットフォームに変え、市場投入までの時間を短縮し、連携したデータに基づく判断を可能にするとのことだ
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