アビームコンサルティングは、ENEOS Xplora USAにおけるバックオフィス業務変革の実現に向け、「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」を採用し、グループ連結会計業務の効率化および財務・会計・調達業務の標準化を実現する基盤システムの構築を支援した。
ENEOS Xplora USAが所属するENEOS Xploraグループは、世界各国で石油・天然ガスの探査・生産プロジェクトを展開しており、持続可能なエネルギー活用の推進に注力している。2022年には、石炭火力発電所からのCO2を回収し、油田での増産に活用するプロジェクト会社の完全所有権を取得。この新たな事業の推進にともない、米国での財務・会計・調達に係る業務規模が増加し、グループ会社との連結体系変更や統合など、バックオフィス業務の効率化が喫緊の課題となっていた。
同プロジェクトでは、クラウドベースのERPソリューションであるSAP S/4HANA Cloud Public Editionを採用し、プロジェクト会社グループ全体の財務・会計プロセスを統合・標準化。また、グループ連結財務管理を強化するソリューションである「SAP Group Reporting」を活用した連結財務レポート作成、並びに「SAP Business Technology Platform(以下、SAP BTP)」を活用したパートナー会社間会計データ連携や仕入先請求書登録の自動化をしたという。
具体的には、プラントメンテナンスおよび購買業務データの自動連携を可能にし、会計業務を効率化。そのほか、仕入先請求書登録の自動化や連結相殺業務の自動化によって決算および連結業務の負担を軽減した。自動化比率を70%に引き上げ、業務時間を67%削減することにつながり、企業全体の業務効率化の実現にも寄与したという。
アビームコンサルティングは、DX推進の経験に基づいた導入計画を策定し、海外拠点を含む業務プロセスの標準化と最適化を支援したとしている。今後も、ENEOS Xplora USAのデジタル変革を推進し、業務改革・経営変革の実現に貢献していくという。
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