2025年5月21日、楽天モバイルやKDDI、ソフトバンクは同日成立した「電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律」に対してコメントを公表した。
3社によれば、適切な見直しや強化などを行いながらNTT法を維持していくことは必要不可欠としつつ、NTTグループの一体化が進む中では、総務省による適時適切な検証などが求められるとした(以下、プレスリリースの本文ママ)。
KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社および楽天モバイル株式会社は、2025年5月21日に成立した「電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律」において、日本電信電話株式会社(以下 NTT)が保有する、他事業者が構築し得ない、電柱・管路・とう道・局舎・土地などの線路敷設基盤とその上に設置された光ファイバーなどの電気通信設備(以下 特別な資産)や、NTTが果たすべき公共的役割の重要性が担保されたことに賛同します。
将来にわたり、NTTの特別な資産の維持・保護、国民生活や地域を守るユニバーサルサービスの確保、利用者利便を高める公正な競争の促進および安全保障などの確保に向けて、今後も時代に即した「日本電信電話株式会社等に関する法律」(以下 NTT法)の必要な見直しや強化などを適切に行いながら、NTT法を維持することが必要不可欠であると考えます。
一方、これまでのNTTによる株式会社NTTドコモの完全子会社化や今般の株式会社NTTデータグループの完全子会社化、さらに今後も組織または事業の統合・譲渡などのNTTグループ一体化が進むと、その事業運営によって公正な競争環境が阻害され、効率性とグループ利益を優先する結果、国民生活や地域を守る全国のユニバーサルサービスを含めたわが国の電気通信の健全な発達および国民の利便の確保が損なわれるおそれがあります。総務省においては、NTTのあり方について、適時適切に検証を行い、必要な措置を講じるなど、慎重な政策議論が行われることを改めて強く要望します。
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