Junosで実現するネットワーク全体の一元管理
三輪
このような体制でどのような製品やソリューションが展開されているのか、ジュニパーの製品について教えていただけますか。
小澤
もともとが通信事業者向けのキャリアグレードのルータを多く手掛けていましたが、最近ではエンタープライズ用途のスイッチ(EXシリーズ)やセキュアルータ(SRXシリーズ)などシリーズラインナップを強化しています。これらは、JunosというネットワークOSで統合管理できるようになっています。Junosの基本はスイッチ、ルータ、ファイアウォール機器のためのOSですが、これらの機器やネットワーク全体を監視するJunos Space、VPN の設定、ルーティングやQoSを制御するJunos Pulseといったツール群でJunos Softwareシリーズを構成しています。Junos という共通のフレームワークでネットワーク全体を統合的に運用、管理することで、業務効率のアップとTCO のダウンが可能となります。
三輪
ネットワーク全体を一元的に管理できるのはうれしいですね。しかし、構成する機器や機能が多いと、ソフトウェアのアップデートが大変ということはないですか。新しい製品や機能も順次追加されていくわけですよね。
小澤
その可能性はありますが、ジュニパーでは、3ヵ月ごとにメジャーのバージョンアップを行っています。新機能の追加、改善要求の対応、不具合の解消などが定期的に行われています。
西條
バージョンアップ時期が予想できるので、我々やユーザーに対しても、ハードウェア、ソフトウェアのリプレースや保守のスケジューリングが可能です。確かに、機能が複雑化してくると全体の運用が難しくなってきます。しかし、ここはむしろ、日立システムアンドサービスの強みを活かしてもらえるポイントだと思っています。先ほど述べた、品質管理の3 つのフェーズを機能させ、付加価値の高いソリューションを提供しています。
野村
ジュニパーさんの製品群とJunosによって、インフラ全体をカバーするソリューションを提案できる点も、ユーザーから評価されています。ジュニパーさんの製品の性能は突出していますからね。
三輪
エンタープライズ向け製品群でもその性能は有効なのですか。
小澤
もちろん製品によりますが、ジュニパーの製品はすべて同じテストを受けていますし、製品設計のクライテリアはキャリア向け、エンタープライズ向けでも違いはありません。