「品質管理」と「基本性能」の両輪が支えるパートナーシップ
三輪
最後に、両者の今後の展開をお聞かせください。
小澤
我々はネットワーク機器のプロフェッショナルですが、ソフトウェアやソリューションの部分は、基本的にはオープンにしたいと思っています。そのため、Junos のSDKをライセンスベースですが一部を公開しています。グローバルな戦略の中で、なかなかローカルの事情をくみ取れない場合、各国のパートナー企業に SDKをライセンスして自由にカスタマイズしてもらうことで、ジュニパー製品の基本性能の最適化が可能になると考えています。
西條
日立システムアンドサービスでは、これまでの品質管理体制とSDK ライセンスを活用し、日本市場にマッチした形で、ネットワーク全体のマネージドサービスに力を入れたいと思っています。さらに、製品単体では満たされないユーザーのニーズ、たとえば経営や戦略に役立つような付加価値の高いレポート機能やBI (Business Intellegence)を含むソリューションです。基幹システムとのリンクも視野に入っています。もともと性能の高いジュニパー製品を、うちのサポート体制や統合的なソリューションとともにユーザーの皆様に提供できればと思っています。
野村
ジュニパーさんとの協力体制や国内での導入実績から、システム構築、サポートに関しては相当なノウハウや情報が蓄積されています。これらを有効に活用できるナレッジベースの構築も考えています。
三輪
なるほど。日立システムアンドサービスとジュニパーのパートナーシップは、品質管理と基本性能という両輪が同期することで、ネットワーク機器の管理や運用だけでなく、そこで処理されている経営情報も統合されていくというわけですね。本日はお忙しいところお集まりいただきありがとうございました。
S&J コンサルティング株式会社
代表取締役社長 三輪信雄氏
ジュニパーネットワークスの徹底した品質へのこだわり
米Juniper Networks 社
Executive Vice President
Mark Bauhaus氏
ファイアウォール市場のシェアリーダーであるジュニパーネットワークスは、エンタープライズ市場においても、高速で信頼性の高い、安全なネットワークを提供することをミッションとしています。
市場からの品質に対する要求は、近年ますます高くなっており、ジュニパーはそのための取り組みとして、Junosをはじめとするソフトウェアの開発にTL9000の基準を取り入れ、外部基準の品質維持を進め、さらに開発後のソフトウェアの出荷試験を可能な限りオートメーション化するなど、品質向上に積極的に取り組んできました。
その結果、Junosはモジュラー型ネットワークOSとして、従来より要求レベルの厳しいサービスプロバイダ市場からその機能性と安定性において、世界中から高い評価を受け、多くの実績を作ってきました。また、Junos は品質管理、ユーザー運用を確実にするためにシングルトレインのリリースを10年以上、四半期毎のアップデートを滞ることなく実行しています。
さらに昨年より、組織内部に製品の品質・サービスの向上、顧客満足という観点から、問題発生時に社内各部署間を横断して改善する部署を創設し、組織的な対応を進めています。
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[営業統括本部]
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TEL:06-6647-9408
E-mail:junos-es@hitachi-system.co.jp