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クボタが挑んだASEAN3ヵ国での基幹システム“同時”導入 「三位一体」で推進したプロジェクトの裏側

「SuiteConnect Tokyo」レポート

 ASEAN地域を中心に、多様な水環境事業を展開するクボタ。さらなる事業拡大のために同社が取り組んだのは、タイ、ベトナム、フィリピン3ヵ国における水環境事業の現地法人へのクラウドERP「Oracle NetSuite(以下、NetSuite)」の導入だ。先ごろ、NetSuite(日本オラクル)の年次カンファレンス「SuiteConnect Tokyo」に同社 成家将吾氏が登壇し、「3ヵ国で一斉導入──クボタのASEAN水環境事業の成長を支えるNetSuite」と題したセッションで取り組みの裏側を紹介した。

「一元管理できていない」グローバルの基幹業務にメスを入れる

 1890年に創業したクボタは、食料・水・環境の分野で社会課題解決に取り組む企業。120ヵ国以上で事業を展開し、2024年度の連結売上高は3兆円を超えている。海外売上高比率は79%に達し、そのうち23%がアジアにおける売上だ。事業は大きく水環境事業と機械事業に分かれており、水環境事業ではASEAN地域で水処理施設の建設工事、薬品・交換部品の販売、納入施設の運転・維持管理サービスなどを展開する。

 そんな同社のNetSuite導入プロジェクトを率いたのは、タイに駐在する成家将吾氏だ。

 「NetSuiteを導入する前は、各拠点で独自のローカル仕様の会計システムを使っており、紙や表計算ソフトで業務を行っていました。そのためシステムで業務を一元化できていなかったのです」(成家氏)

 NetSuite導入の目的は3つだ。まずは「内部統制の強化」。様々なアプリケーションを用いて業務を行っていたため、入力ミスによるデータの不整合などといったヒューマンエラーが起こりやすい状況だった。また、上司が把握できていない属人的な業務も多く、不正のリスクもあったという。

 次に「業務の効率化」。事業の拡大にあわせて間接人員の増加が見込まれる状況下で、同じデータを各部門で重複入力しているなどの課題が露呈した。月次報告資料の作成など、表計算ソフトを使ったマニュアル作業も多く、間接人員の業務負荷が高くなっていたという。

 最後に「経営判断の迅速化」。拠点や製品、部門などの情報がそれぞれ紐付いていなかったため、拠点別・製品別・部門別で経営指標を把握することが難しい状況にあった。数字を把握するためには月次決算を待たなければならず、タイムリーな意思決定ができない状況だったという。

小規模拠点でも運用しやすい「クラウドERP」の魅力

 「内部統制の強化」「事業の効率化」「経営判断の迅速化」、この3つの目的を達成するために、クボタはシステム導入の検討を始めることとなった。最終的にNetSuiteを選定した理由について、成家氏は「何よりもSaaSである点が決め手でした。運用保守が簡便で導入費用も安価、短期間での導入もできる。特に、今回導入した3ヵ国の水環境事業の現地法人は拠点規模が小さく、システム保守に多くの人員を割けないため、こうした特徴がマッチしていました」と説明する。

クボタ株式会社 水環境カンパニー 水環境海外推進本部 ASEAN統括部 成家将吾氏
株式会社クボタ 水環境カンパニー 水環境海外推進本部 ASEAN統括部 成家将吾氏

 もちろん、SaaSのクラウド型ERPはいくつもあるが、クボタがNetSuiteを選んだ理由は他にもある。1つ目は多機能性と拡張性だ。一般的にカスタマイズ性が低いといわれるSaaSだが、NetSuiteは多機能かつ拡張性もあった。多言語・多通貨対応のため、3ヵ国で共通利用できる。また建設工事や部品販売など、異なるビジネスモデルに対応できるだけでなく、多段階承認も可能だ。

 2つ目は、3ヵ国で一斉導入できるグローバルでのサポート体制。英語はもちろん、日本語やタイ語、ベトナム語で対応可能なベンダーによって全拠点でオンサイト対応してもらえたという。3つ目は、高度なセキュリティ。NetSuiteはISO 27001/ISO 27018の認証を取得済みで、ログイン時の多要素認証が可能。脆弱性診断も実施済みだったため、安心して導入を決断できたと成家氏は話す。

次のページ
3ヵ国での同時導入 本社・現地・ベンダーの“三位一体”で挑戦

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この記事の著者

古屋 江美子(フルヤ エミコ)

フリーランスライター。大阪大学基礎工学部卒。大手通信会社の情報システム部に約6年勤務し、顧客管理システムの運用・開発に従事したのち、ライターへ転身。IT・旅行・グルメを中心に、さまざまな媒体や企業サイトで執筆しています。Webサイト:https://emikofuruya.com

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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