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「SDV革命」を支える自動車サイバーセキュリティの基礎──IT部門が知っておくべきSDV時代の自動車サイバーセキュリティ最前線

自動車サイバーセキュリティを「3つの視点」で整理 “ITの知見”を自動車にどう持ち込むべきか?

【第4回】SDV時代の自動車サイバー脅威に対抗するための対策と今後の展望

具体的な対策:技術ソリューション、組織体制、業界連携

1. 技術ソリューション

 SDVでは、高度なセキュリティ技術の導入が不可欠です。以下に、いくつかの技術を例示します。

  • セキュアブート:車両起動時に正規ソフトウェアであるかを検証し、改ざんや不正コードの実行を防止する
  • 暗号化通信(通信路保護):車内ネットワークや車両とクラウド間の通信を暗号化し、盗聴や改ざんを防止する
  • セキュアOTA:OTA更新時に署名検証や暗号化を行い、安全なソフトウェア配布を保証する
  • IDS/IPS(侵入検知・防御システム):車載ネットワーク上の不審な通信や攻撃をリアルタイムで検知・遮断する
  • 異常行動分析:ECUやアプリケーションの挙動を常時監視し、異常パターンを検出することで未知の攻撃にも対応する
  • ハードウェアセキュリティモジュール(HSM):暗号鍵の安全な格納や暗号演算を専用ハードウェアで実行し、高度な保護を提供する
  • ファイアウォールおよびネットワーク分離:内部ネットワークの重要ECUを外部通信から隔離し、不正アクセスリスクを低減させる

 これらの技術は単独で機能するのではなく、相互に補完し合うことで多層防御を形成します。たとえば、IDS/IPSと異常行動分析を組み合わせることで既知・未知を問わず、攻撃の早期検知に役立てることができます。

2. 組織体制と人材育成

 技術面だけでなく、組織としての対応力もセキュリティ確保には欠かせません。

  • SOC/SIRT体制:インシデント発生時に迅速に対応するための専門組織を整備し、影響の最小化を図る
  • 脆弱性管理プロセス:新しい脆弱性の情報、ベンダーが提供する情報を継続的にモニタリングし、自社製品の脆弱性管理に適用するための仕組みを構築する
  • 人材育成:車載分野に精通したセキュリティ人材の育成も急務となる。ITセキュリティの知識・経験は自動車分野に応用可能であり、異分野の知見を組み込むことで防御力を高められる。技術の向上には、専門研修やCTF、ハッキングコンテストなども活用できる
3. 業界エコシステムとの連携

 自動車セキュリティは、単一企業だけで完結しない課題です。業界を通じた、エコシステムによる対応も欠かせません。

  • 脅威インテリジェンス共有:ISACなどの枠組みを通じ、業界全体でサイバー攻撃などの情報交換を行う
  • 脆弱性情報の相互連携:OEM、Tier1、ソフトウェアベンダー間で脆弱性情報を迅速に共有し、対応のタイムラグを最小化する
  • 標準化対応:UN-R155/156やISO/SAE 21434など、国際標準への準拠はグローバル市場での信頼を確保する上で重要となる

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今後のセキュリティの展望

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この記事の著者

原 聖樹(ハラ セイキ)

企業情報システム部門での経験を経て、2001年にトレンドマイクロに入社。プリセールスエンジニアとして、大企業や公共機関を主に担当した後、個人向け製品のPC向け組み込みビジネスの立ち上げや、法人向けマネージドサービスの新規ビジネスにも従事。 2012年からは、制御システム向けセキュリティの立ち上げに取...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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