ガジェット好きユーザーから熱い期待を受けていたAppleのiPadの予約および販売が日本でも始まり、定番行事のごとくアップルストアには長い行列ができていた。
ついにiPadの販売開始、Kindleとの衝突は?
ガジェット好きユーザーから熱い期待を受けていたAppleのiPadの予約及び販売が日本でも始まり、定番行事のごとくアップルストアには長い行列ができていた。 筆者のフォロワーが仕事柄業界関係者が多いこともあってか、当日のTwitterのTL(タイムライン)でも、発売日当日の朝から「買った?」「予約した!」「行列長いな」「どのバージョンにしよう」などと話題一色であった。
そもそもiPadの盛り上がりが加速したポイントがいくつかある。「あれニュートンだよね?」という往年のAppleファンにも見られた、タブレットマシンっていま改めてどうなの、という入出力デバイスのトレンドを再考する議論、スマートフォンとの位置づけ比較の議論、ネットワーク機能に注目してのSIM(Subscriber Identification Module)のバンドル提供についての議論、そして、特に大きく燃料投下することになったのが、すでに業界問題として喧々諤々になっていた電子書籍への影響である。

雑誌も含めた電子書籍について語られる場合、本との比較としてデバイスを語りたいガジェット族、AmazonのKindleとの対立的構図として良く語られる。両者ともエポックメイキングな立ち位置の製品であり、電子書籍という新しい可能性を感じさせるフィールドでのトップ企業同士のガチンコ勝負というのは確かに見るものを引きこむ要素が満載である。
典型的には、派閥論争とでもいうか、どっちが勝つかどっちが優れているかの論述パターンが目につく。両社ともファンの多いブランドなことから、ひいきの引き倒し的議論にすると耳目を集めやすい。メディアやブログでも論者が取り上げるのは自然なことだろう。実際、山のように出された論考は唸るほど面白いものもあり、筆者も日々楽しく読ませて頂いている。
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渡辺聡(ワタナベ サトシ)
神戸大学法学部(行政学・法社会学専攻)卒。NECソフトを経てインターネットビジネスの世界へ。独立後、個人事務所を設立を経て、08年にクロサカタツヤ氏と共同で株式会社企(くわだて)を設立。現同社代表取締役。大手事業会社からインターネット企業までの事業戦略、経営の立て直し、テクノロジー課題の解決、マーケティング全般の見直しなど幅広くコンサルティングサービスを提供している。主な著書・監修に『マーケティング2...
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