AIの台頭で激変するネットワーク──日本への積極投資、NTT東西との協業で加速するColtの狙い
Coltが描く、AI時代のデジタルインフラと市場戦略
クラウドの浸透、生成AIの台頭によりネットワークの役割は激変した。今、急増するデータ需要やBCP(事業継続計画)対応などを見据え、日本市場への投資を拡大しているのがColtテクノロジーサービスだ。なぜ同社は、ハイパースケーラーやグローバル企業から支持を得ているのか。同社の戦略と「AI時代に選ばれる理由」を紐解く。
AIが変えるネットワークインフラの常識 高まる需要にどう応える
昨今、生成AIの急速な普及やクラウドシフトの加速にともない、企業のITインフラを取り巻く環境は劇的な変化を遂げている。英Coltテクノロジーサービス(以下、Colt)でアジア太平洋地域社長を務める水谷安孝氏は、現代におけるネットワークの重要性を「ソーシャル・コントラクト(社会契約)」という言葉で表現する。
「ネットワークはもはや、なくては社会が回りません。企業におけるリモートワークの浸透やクラウド利用の増加はもちろん、教育現場や行政サービスに至るまで、ネットワークが停止すれば社会活動そのものが止まってしまう。まさにネットワークは『ソーシャル・コントラクト』であり、デジタル社会をデザインするための根幹なのです」(水谷氏)
この変化を後押ししているのが、爆発的なデータトラフィックの増加だ。かつては広帯域の代名詞であった1Gbps回線も、現在では“細い”と感じられるほどになりつつある。数年前までは、100Gbpsの回線の使い道は限られていたものの、今や企業においてもデータセンター間接続で活用されるようになってきた。特にLLM(大規模言語モデル)のようなAI活用が進むことで、テキストベースから画像、動画生成へとアウトプットが大容量化するのにともない、広帯域の需要は加速度的に増えている。
これに対しColtは、グローバル規模でデータセンターや主要都市を結ぶ光ファイバー網への投資を継続し、急増する需要に応えるための体制を整えている。
「クラウドがシステムを変えたように、ネットワークもまた、デジタルインフラとして再定義される時期に来ている」と水谷氏。単に広帯域のネットワークを引くだけではなく、セキュリティやガバナンスを含めた「グローバル規模で統合管理を行いたい」というニーズにも応える。海外進出の際、各拠点に委ねていたネットワーク回線の種別や契約形態についても、ガバナンス強化のために本社側で一括管理したい企業は少なくない。Coltにも、日本企業から「海外拠点のネットワーク管理を日本本社に回帰させたい」という相談も寄せられるという。
1992年の設立以来、Coltはグローバル40ヵ国以上で27,000社以上の顧客を抱えており、大西洋や太平洋横断の海底ケーブルへの投資によるバックボーンネットワークの強化、東南アジアや欧州などへのネットワーク拡充で、前述した需要にも応える。その中、今同社がとりわけ注目しているのが日本市場だ。
日本への積極的投資 西日本エリアへの拡張、NTT東日本/西日本との協業……その狙いは?
日本市場におけるColtの戦略で特筆すべきは、西日本エリアへの積極的なインフラ投資、そしてNTT東日本/西日本との協業だ。
日本のデータセンターは東京に一極集中しているが、BCPや電力供給の観点から、地方分散のニーズが高まっている。Coltはこの動きを数年前から予測し、インフラ拡張を進めてきた。
「東京・大阪だけでなく、九州まで自社ネットワークを延伸しています。これは単なるエリア拡大ではなく、将来的な電力需要やBCPを見据えた戦略的投資です。九州エリアは再生可能エネルギーを活用するためのポテンシャルも高く、カーボンフットプリント削減を目指すグローバル企業のニーズにも合致します」(水谷氏)
具体的には、大阪から福岡に至る600km以上の長距離ネットワークの敷設、主要都市である福岡・広島・岡山でのネットワーク拡充など、西日本エリアでのサービス品質向上に注力。ハイパースケーラーが関心を寄せている、海底ケーブルとの接続も見据えている形だ。
こうした西日本エリアでのインフラ拡張に加えて、NTT東日本/西日本との協業を締結している。ColtはNTT東日本/西日本の「Interconnected WAN」をアクセス回線として活用することで、日本全国へとカバレッジを拡大。水谷氏は、「最大のメリットは、ラストワンマイルを含めた『完全な可視化』です」と説明する。従来、他社回線を利用している区間はブラックボックスとなりがちだったが、今回の協業では終端装置にColtの機器を利用。これにより、日本全国どこであってもエンドツーエンドで、自社ネットワークと同様に監視・運用が可能になる。
障害発生時の切り分けが迅速化されることはもちろん、SLA(サービス品質保証)も専用線同等のハイグレードなものが提供可能になるという。日本全国に支店を持つ金融機関などはもちろん、日本市場へ参入するグローバル企業にとって、ネットワーク管理の負荷を大幅に軽減できる強力なソリューションになると、水谷氏は自信をのぞかせる。
テレビ朝日やジェイ・スポーツも活用 「NaaS」で柔軟性と堅牢性の両立へ
インフラの拡充と並行して、Coltが注力するのが「NaaS(Network as a Service)」と「セキュリティの高度化」だ。
クラウドサービスが利用量に応じてリソースを増減できるように、ネットワーク帯域も柔軟に変更したいというニーズに対し、同社は「Colt On Demand」として2015年からNaaSを提供している。
「普段はBCP用として最小限の帯域で維持し、必要な時だけ10Gbpsに増やすといった使い方が、ユーザー自身の操作で即座に可能です。AI利用にともなう突発的なトラフィック増、クラウド間のデータ移行ニーズの高まりにより、その真価が発揮されています」(水谷氏)
事実、テレビ朝日やジェイ・スポーツはColt On Demandを導入することで、その価値を発揮している。
テレビ朝日は番組制作において、本社と離れたスタジオとの間で遅延のない「リアルタイムのかけあい」を実現するため、Colt On Demandを採用。従来のように月1回の収録のために常時広帯域を契約してしまうとコストは無駄になるが、Colt On Demandならば収録期間だけ帯域を確保できる点が評価されている。テレビ出演者からは「リアルタイムで会話している感覚」と好評を得ているだけでなく、コストの最適化にもつなげたNaaSの好事例だ。
また、スポーツ配信を手がけるジェイ・スポーツでは、配信事業の拡大にともないネットワーク構成が複雑化。そこで本社施設へと設備を一元化する際に「Colt Dedicated Cloud Access for AWS」を採用した。これにより大容量データを低遅延かつ安定して伝送できる環境を構築しつつ、不要な回線や機器を削減できたため、運用コストを約半減させることに成功している。
加えて、24時間365日の放送事業を支えられるだけのColtの保守体制も、2社の大きな選定理由となった。
世界と日本の架け橋へ Coltは日本企業の要請に応えていく
先述したようにColtは、グローバルでカバレッジを拡充しながら、日本市場にも積極的に投資している。水谷氏は、同社が目指すところは「日本市場の特性とグローバルスタンダードの融合」だと話す。
「海外の最新トレンドを日本企業に届けつつ、日本企業特有のきめ細やかな商習慣や品質要求をグローバルにフィードバックする『架け橋』でありたいと考えています」(水谷氏)
特に海外進出を目指す日本企業や、日本市場に参入する海外企業にとって、現地の言語や文化を理解し、かつエンドツーエンドでネットワークを一元管理できるパートナーの存在は心強い。Coltはグローバルで統一されたサービス品質を提供しながら、各国のローカルな事情にも精通したスタッフがサポートできる体制を整えている。
ミリ秒を争う厳しい要件が求められる私設取引システム(PTS)において、「Japan Alternative Market(JAX)」や韓国の「Nextrade(NXT)」へのマーケットデータ提供にColtが採用されるなど、高い対応力が認められている。また、セキュリティ領域での機能拡張にも余念はない。SASEなどを備えた「Colt SD WAN」の提供をはじめ、既に「Q-Day」と呼ばれる、量子コンピュータによる既存暗号の解読リスクへの対応に備えるために「QKD(量子鍵配送)」の実証実験も進められている。
金融機関や政府機関など、極めて機密性の高いデータを扱う組織にとっても、将来にわたる安全性を担保するという観点で有力な選択肢となるだろう。
まさに今、AIの浸透によってデジタルインフラの重要性はかつてないほど高まっている。広帯域、低遅延、高セキュリティ、そして柔軟性。これらすべてを高い次元で満たし、日本全国から世界までをシームレスにつなぐColtは、企業のDXを支える強力なパートナーだと言えるだろう。
「ネットワークは見えにくい存在ですが、ビジネスの成否を分ける決定的な要素です。グローバル展開、管理の複雑さに悩んでいるなら、ぜひ一度ご相談ください。Coltならば、必ず価値を提供できるはずです」(水谷氏)

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提供:Coltテクノロジーサービス株式会社
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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