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なぜセールスフォースはHeadless 360を発表したのか?AIに中抜きされないSaaSの生存戦略

ヘッドレスアーキテクチャー・Hosted MCP・料金モデル見直し、3つの変革の真意

ChatGPT、Claude、Gemini──どのLLMで表示しても崩れないUI設計

 「ヘッドレス採用の背景には、エージェント単体はもとより、人間とエージェントを合わせてのパフォーマンスも評価できるようにする意図もある」と同社の横井羽衣氏は続ける。Headless 360では、人間と同様にAIエージェントもシステムオブジェクトにアクセスできるようにすることに加え、双方合わせてのガバナンスをエンタープライズレベルで担保することも重視しているとした。ビジネスユーザーとしては、裏側のガバナンスの仕組みがどうなっているかを意識する必要はない。新しいことを学ばなくても、エージェントを活用してのビジネス価値の創出に専念できるのがHeadless 360の良さになる。

 また、「ヘッドレスの世界で、ビジネスユーザーが価値を実感できることがもう1つある」と、前野氏が紹介したのが、再利用性のメリットに関連するHeadless Experience Layerである。Webサイトのレイアウトを最適化する手法にレスポンシブデザインがある。PC、タブレット、スマートフォンなど、デバイスの画面サイズや解像度が変わっても、表示を自動的に調整してくれる。クライアントの仕様に合わせて似たようなページを作る代わりに、一度作ったページを再利用できる。同じことが、エージェントでもできるようになるのがヘッドレスの良さだ。

 既に主要LLMでは、ユーザーのプロンプトに対し、ビジュアル要素を付加しての回答出力に対応している。たとえば、レンタカーの予約結果を表示する場合、カードで出力させるとする。ChatGPT、Claude、Geminiそれぞれでレイアウトが少しずつ異なる。ヘッドが変わると、描画が崩れるようでは困る。かといって、すべての可能性を想定して描画アセットを用意するわけにもいかない。SlackやMicrosoft Teamsのようなコラボレーションツールから利用する場合を含め、ユーザーがどこからアクセスする場合でも、一度作った描画アセットを再利用するようにしたい。これをできるようにするのがHeadless Experience Layerである。

 Agentforceの場合、ユーザーが自由にLLMを選択できる。デバイスが変わる場合のページの最適化と同様、LLMに対してのレスポンシブデザインを可能にするのが、ヘッドレスアーキテクチャーが持つ再利用性のメリットである。今後、LLMのトレンドが変化しても容易に追随できるだろう。

図4:Headless Experience Layer 出典:セールスフォース・ジャパン [画像クリックで拡大]

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「会話」単位から「アクション」単位へ、進化するAgentforceの料金モデル

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冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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