日本デジタルトランスフォーメーション推進協会(以下、JDX)は2026年7月22日、DXの優れた取り組みを表彰する「日本DX大賞2026」の表彰式を開催した。
5回目を迎えた今回は、過去最多となる186件の応募の中から、書類審査と6月16日から18日にかけて実施された公開プレゼンテーション審査を経たファイナリストが集結。地域DX部門、庁内DX部門、支援部門の各カテゴリーで、現場の課題解決に向けた具体的な取り組みや地域の共創モデルが共有された。各部門の大賞には、横須賀市(地域DX部門)、福島市・富士フイルムシステムサービス(庁内DX部門)、ふくおかフィナンシャルグループ(支援部門)が選出された。

表彰式の締めくくりに、JDX代表理事の森戸裕一氏は「受賞はゴールではなくスタートである」と述べ、受賞者がアンバサダーとして自らの先進事例を広く発信し、全国のDX推進を支えるネットワークを強化していくことへの期待を語った。
各部門の受賞組織は以下の通り。
地域DX部門
- 大賞:横須賀市「『待ちの保健指導』から『攻めの予防』へ AI×ビッグデータ×人の温もりが生み出した全国初の一貫支援モデル」
評価ポイント:民間企業と連携し、健康診断データを活用して未病段階での疾患リスクを予知する予防的アプローチに着目。高い満足度や経済効果の実績に加え、自治体やパートナー企業の強いコミットメントが評価され、将来的に全国へ展開し得る可能性が示された。
- 優秀賞:一般社団法人 日本ヘルスケアプラットフォーム「地域の医療をデジタルでつなぐ!『紙・電話・FAX』からの卒業」
- 奨励賞:玉名市「変革の連鎖 デジタルツイン×防災・都市政策・関係人口・インフラ」
- 奨励賞:磐田市立総合病院「病院の課題解決から近隣自治体へ展開!静岡県西部地域を支える『介護タクシーWEB予約システム』」
支援部門
- 大賞:株式会社ふくおかフィナンシャルグループ「4,000社を訪問した地銀のDX支援 〜 現場対話を起点に戦略策定・業務改革・IT導入まで伴走」
評価ポイント:7年間で4,000社の企業を訪問。単なるITシステムの導入にとどまらず、地域のITベンダーとも連携して課題解決にあたった姿勢が評価された。支援機関が連携してノウハウを共有し、全国の中小企業へ広げていくモデルとして期待が寄せられた。同社は特別賞「勘定奉行クラウド賞」も受賞。
- 優秀賞:堺市・堺DX推進ラボ「"デジタル化止まり"を超えろ!堺DX推進ラボの挑戦 〜堺 NeXt Driveで本質的なDX支援を実践〜」
- 優秀賞:株式会社NTT DXパートナー「『取り残さない中小企業DX支援』は、こうして社会実装された。〜地域金融機関と創る、中小企業DXの新常識〜」
- 奨励賞:公益財団法人北九州産業学術推進機構「個社のDXから地域のDXへ 〜 北九州地域DX共創モデルの構築」
庁内DX部門
- 大賞:福島市・富士フイルムシステムサービス株式会社「被災者支援DXで庁内業務を大幅に軽減 〜迅速・確実な支援を実現する福島市モデル〜」
評価ポイント:住民基本台帳システムと連携する被災者台帳システムをアジャイル型で構築。平常時から活用できるシステムによって災害時にも申請漏れを防ぎ、迅速な支援を可能にする仕組みが評価された。自治体と民間企業の共同開発により、他自治体へ横展開可能な汎用パッケージを実現した点も提示された。同取り組みは特別賞「オーディエンス賞」も獲得している。
- 優秀賞:玉名市「『備災DX』の確立と持続可能なインフラ保全 ─10年3巡の現場知×SIPが打ち破る『無理ゲー』─」
- 奨励賞:長崎県「『現場』が主役、『改援隊』は黒子 〜 3年時限・10名専任チームが業務改善文化を自走させる長崎県の挑戦」
- 奨励賞:日向市「庁内生成AI活用の効果を見える化する共通ロジックの確立」
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小山 奨太(編集部)(コヤマ ショウタ)
EnterpriseZine編集部所属。製造小売業の情報システム部門で運用保守、DX推進などを経験。
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