【連載イッキ見】“人とAIが協働できる”業務基盤を作るために見るべき、モダナイゼーションの勘所とは
連載「手強い“2025年の崖”を乗り越える:モダナイゼーション最前線」リンク集
全5回にわたり連載してきた「手強い“2025年の崖”を乗り越える:モダナイゼーション最前線」。AI時代に求められる「人とAIが最適に協働できる業務基盤」の構築に向け、我々がまず見るべき観点や実装に向けた実践知を提供してきました。本記事では、連載の内容をイッキ見できます。
第1回:日本企業でモダナイズが失敗する理由 具体的に何から着手すべき?
第1回は、日本企業が抱えるITシステムの老朽化(技術的負債)と、それにともなう業務プロセスの「複雑化・属人化・硬直化」(業務的負債)の実態、そしてAI時代に向けた本質的なモダナイゼーションの必要性がテーマです。
▼こんなポイントが掴めます
- 「技術」だけでなく「業務」の負債が生産性を蝕んでいる:古いシステム以上に、それに最適化されてしまった「CSVとExcelのバケツリレー」などの非効率な業務プロセスが現場に固定化し、IT予算の約8割を既存システムの維持・保守に塩漬けさせる原因になっている
- レガシー環境が「生成AI・AIエージェント活用」の最大の障壁になる:今後のトレンドであるAI活用において、データのサイロ化や表記揺れといったレガシーな環境が残っていると、AIの分析精度が著しく低下する。「人とAIが最適に協働できる業務基盤」を作るためには、システム刷新とプロセス標準化が不可欠
- 無理にシステムを刷新しない、実践的なアプローチ例:莫大なコストをかけて基幹システムを全面刷新するのではなく、データを切り離して統合する「疎結合アプローチ」や、ポータル画面の工夫で社内依頼の期限内回答率を67%から98.2%に引き上げた「従業員の行動変容アプローチ」など、現実的かつ即効性のある具体例を紹介
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第2回:コア業務のモダナイズでIT部門が誤解しがちなポイント
第2回は、SFAの導入がうまくいかない本質的な原因と、それを解消するための業務プロセス改革、そしてデータ蓄積の先にあるAIを活用したコア業務(営業)の未来像がテーマです。
▼こんなポイントが掴めます
- SFA定着を阻害する「3つの誤解」と業務的負債のメカニズム:「SFAを導入すれば売上が上がる」という誤解が、現場にExcelとの二重管理という負担を強いる業務的負債を生み出す。現場が「入力=負担(コスト)」と感じることでデータが形骸化していく、負のサイクルの正体が浮き彫りに
- 「SFAにない情報は扱わない」ルールの徹底と会議のあり方の変革:日立ソリューションズの自社実践例として、主観を排除した「進化する受注率」の導入や、「SFA未入力の案件は会議で扱わない」というルール作りを紹介。これにより、Excelによる二重管理を自然消滅させ、会議を「過去の報告」から「未来の相談」へシフトさせた
- 蓄積されたデータを活かす「ヒートマップ戦略」と「自律型AIエージェント」:データが整うことで実現する「顧客×重点商材」のヒートマップ分析により、受注が前年度比約3.5倍に増加した実績を紹介。さらに、AIが自律的に「次に提案すべき顧客と商材」を特定し、人間が「提案シナリオの調整」に集中するという、データに基づく次世代の営業スタイルを提示している
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第3回:Microsoft365とServiceNowを使った、「業務の玄関口」構築方法
第3回は、現場の生産性を損なう「社内コミュニケーションの分断」と「依頼・問い合わせの迷走」を解消するため、Microsoft 365やServiceNowを活用して「業務の玄関口(ポータル)」を再構築し、従業員の生産性とEX(従業員体験)を向上させるアプローチがテーマです。
▼こんなポイントが掴めます
- 組織を蝕む「三すくみ」の疲弊構造:コーポレート部門(回答が集まらずリマインドに追われる)、管理職(部下の状況が見えず不安)、従業員(依頼が多すぎて迷走しコア業務が圧迫される)という、社内の立場ごとに発生する疲弊の原因を整理
- 心理的行動変容を促すMicrosoft 365活用事例:SharePoint上に散在するタスクを付箋形式で一元化し、期限が迫ると青から黄、赤へと色が変わる信号機デザインにより、平均回答率を67%から98.2%へ向上
- 既存の強みを活かすか、プロセスを抜本改革するか:日常ツールであるMicrosoft 365を最大活用して「低コストで個人のタスクを探す無駄を省く」か、ServiceNowを導入して「部門横断の複雑なワークフロー自体を自動化・標準化する」か、自社の課題とIT環境に合わせた2つのアプローチの使い分けを提示
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第4回:継承者が途絶えたレガシーシステムの蘇生法 技術的負債を「生きた資産」にするには
第4回は、長年培われた現行システムを現場の「生きた資産」として捉え、守りの「リバイス(クラウドリフト・ポーティング)」と攻めの「リアーキテクト(構造再設計)」という2つの手法を領域に応じて使い分け、低コスト・低リスクで確実な価値創出を目指すモダナイゼーション戦略がテーマです。
▼こんなポイントが掴めます
- リバイス(移植)移行時に直面する、目に見えない「技術的地雷原」:UNIXからLinuxへの移行時にJava-COBOL間で数値が狂う「エンディアン(バイト配列順序)の壁」や、UTF-8化による「日本語の1文字=3バイト膨張によるデータ崩壊」、各DB固有の「SQL方言」など、テスト段階で見落とされやすく本番移行時に致命傷となる技術的リスクと対策術を解説
- マイクロサービス化の罠を回避するモジュラーモノリス:トレンドだからと安易に「マイクロサービス化(システムの細分化)」を導入すると自滅するかも。システムの論理的な境界は分けつつ、実行単位は1つにして運用負荷を抑える「モジュラーモノリス」をクッションとして挟むことが、現実的で地に足のついたアーキテクチャ選定のコツ
- 「守り(リバイス)」と「攻め(リアーキテクト)」のハイブリッド運用:堅牢性や継続性が求められる基幹・バックエンドはリバイスで安全にクラウドリフトし、市場の俊敏性が求められるフロント・顧客接点はリアーキテクトで再構築する。すべてのシステムを一斉刷新するのではなく、領域の特性に合わせて投資対効果を最大化するロードマップを整理
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第5回:AIエージェントと人の強みを活かし、業務の中で自然に協働できる基盤の設計へ
第5回(最終回)は、生成AIの進化にともなうAIエージェント時代の到来と、人とAIが自律的に連携して成果を出し続ける「ハイブリッドな協働基盤」の構築、およびそれを安全に拡張するためのガバナンスがテーマです。
▼こんなポイントが掴めます
- これまでの全議論が「AIが動く前提条件」につながる:これまでに議論してきた「プロセスの標準化」「データの整備」「業務導線の一元化」「システムの柔軟性」というテーマは「AIエージェントが迷わず自律的に動くために不可欠な業務基盤」となる
- 人とAIの“自然な連携”と役割分担:AIが得意な「情報の検索・要約・自動実行」と、人間が担うべき「目的設定・文脈理解・最終決定と責任」を分離。データから「何をすべきか」をAIが提示し、人間が「どう実行するか」を最終調整するプロセスを解説
- AI活用における「攻めと守り」の両立事例:約90種類のAIエージェントアプリの全社展開や、業務フローの約70%をAIが担う“攻め”の事例と、AIリスク管理基盤や推進・統制を一体化した部署の設立など、スケールを見据えた守り(ガバナンス)体制の事例を紹介
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。
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