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稟議突破から“えこひいき”による定着まで──製造/不動産/老舗香料の3社が明かす「Box徹底活用術」

単なるファイルサーバー移行ではない! AI&セキュリティ対策を見据えた“全方位対策”

東急コミュニティーは「Box AI」で社内問い合わせを簡便化

 Box AIの活用で先行するのは東急コミュニティーだ。Box AI Homeが登場した翌月には全社員が使える状態を整えた。Box AI HomeもBox AI for Hubsも、エディションを上げた後から加わった機能だ。「入れておくだけで機能が増えていくのがSaaSの良さ」と柏崎氏は言う。それでも利用者はまだ2割ほど。Box AIの利用者を分析すると、よく使うフォルダをまとめるコレクション機能を使いこなす層とほぼ重なっていた。柏崎氏は「基礎ができていないと応用は難しい。Box AIの教育はコレクションの教育と一緒にやると進みやすくなるはず」と呼びかける。社内向けに伝えているのはプロンプトのテクニックではなく、「普段の会話をそのままAIに聞いてみて」とまずは気軽に使ってみることを促している。

 柏崎氏がBox AI Homeで特に優秀と評価するのはファイル検索で、「あのファイルどこだっけ?」と聞くだけですぐに見つかるという。フォルダごとAIにかけて「このプロジェクトの総評を書いて」と頼むような使い方もできる。

 社内からの問い合わせが多い人事や総務には、資料を集めたポータル、Box Hubsを用意した。寄せられた質問をまずはAIに投げて回答案を作らせ、そのまま返す。担当者は問い合わせ対応の煩わしさから解放され、回答が間違っていれば資料の置き方や鮮度の問題だとわかるため、更新のきっかけにもなる。

画像を説明するテキストなくても可

東急不動産ホールディングス株式会社 グループDX推進部 上席主幹/株式会社東急コミュニティー 経営戦略統括部グループIT推進部 主幹/ 一般社団法人日本デジタルアダプション協会 理事 柏崎正彦氏

導入して終わりにしない、“使い倒す”3社が見据える次の目標

 データ基盤の入り口としてBoxを使い込むマキタは、Claudeなど外部AIとの連携も既に進めている。外部から大半のことができてしまうため、Box AIについては、メタデータの自動付与などBoxならではの機能を見極めながら、既存環境との使い分けを探っている段階だ。次の1年は「さらに使い倒す」を掲げ、アップグレードで増える機能を端から試しながら、サプライチェーンへのBox活用も推進していく。

 塩野香料はBox AIを全社員に開放している。他の生成AIツールもあるなかで、社内でどちらを推すべきか悩んでいたというが、今回登壇者同士のやり取りを通して、「ユーザーは使いやすい方を選ぶので、どちらも推しておけばいいと気づきました」と枝木氏。今後はBox活用を海外拠点にも広げる。プラットフォーム統一「ONE SHIONO」に向け、まずは無償アカウントでクラウドストレージの価値を感じてもらうところから始めるとした。

 東急コミュニティーは、社員がBox AI HomeやBox AI for Hubsに入力したプロンプトを収集し、生成AIで事例集にまとめる仕組みを用意した。うまく動かなかったプロンプトの改善方法も盛り込み、AIと上手に会話できる社員を増やしていくという。

画像を説明するテキストなくても可

 最後に、これから取り組む読者へのアドバイスを聞いた。

 柏崎氏は「業務効率が上がるというだけでなく、社員の抵抗を取り除く方法を考えてみてください」と呼びかける。続けて枝木氏は「答えやヒントは現場にあります。現場の人と一緒に進めると、新しい道が見えてくると思います」。

 高山氏はこう締めくくった。

 「こういう状態にしたいからBoxという手段を使う、が正しい順序だと思います。拾う声と流す声の見極めは、どういう状態になりたいのかを持っていないとできません。少し先を見ながら信念を持ってシステム導入をしていくのがいいと思います」(高山氏)

 三者三様の道のりに、「導入して終わり」にしないヒントが詰まっていた。

BoxWorks Tokyo + Osaka 2026 ダイジェストページを公開中!

「Content + AI ― from Content to Context ―」をテーマに開催したBox Japan最大のイベントBoxWorks Tokyo + Osaka 2026。AIによる業務変革、セキュリティ最前線、先進企業の導入事例など、日本を代表するリーダーの皆さまをゲストスピーカーとして迎えたBoxWorks Tokyo + Osaka 2026のセッションレポート記事やアーカイブ動画をダイジェストページにて公開しています。ぜひご覧ください。

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この記事の著者

古屋 江美子(フルヤ エミコ)

フリーランスライター。大阪大学基礎工学部卒。大手通信会社の情報システム部に約6年勤務し、顧客管理システムの運用・開発に従事したのち、ライターへ転身。IT・旅行・グルメを中心に、さまざまな媒体や企業サイトで執筆しています。Webサイト:https://emikofuruya.com

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Box Japan

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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